AGA(エージーエー) 髪の毛の基礎知識
2017.06.15更新
皮膚科でもAGA治療できるって本当?病院とAGAクリニックの違いを解説
目次
皮膚科でもAGA治療が受けられるって本当?
皮膚科でAGA治療が受けられるのは本当です。
すべての皮膚科で行われているわけではありませんが、実施している医院は多く存在しています。
ただ、皮膚科でのAGA治療でAGAを改善できるか、と言われれば怪しいというのが私の本音です。
というのも、皮膚科で行われるAGA治療は、AGAの原因物質を阻害するプロペシアの処方のみとなるのが一般的だからです。
プロペシアにはAGAの進行を止める効果があるのですが、毛を生やす効果はありません。
なので、簡単に言えばプロペシアだけでの治療は「髪の毛の現状維持」をする治療となってしまうんですね。
現状維持の治療は「今のままの髪の毛が維持できればそれでいい」という人には問題ないのですが、「毛を増やしたい」とか「薄毛を改善したい」考えている人にとっては効果のないように感じてしまう治療です。
そのため、皮膚科でAGA治療が受けられるのは事実なのですが、すべての人が満足できる治療内容ではないのです。
AGAを治したい人はどこの病院に行けばいい?
毛を生やす治療がしたい人には薄毛治療を専門としているAGAクリニックがおすすめです。
AGAクリニックはAGAの治療に特化した病院で、皮膚科とは比べ物にならないほど薄毛治療の選択肢が豊富です。
皮膚科と違ってAGA以外の脱毛症に関しては対応していないという欠点もあるのですが、AGAの治療を行いたい人にとってはそれ以外の脱毛症については大した問題ではありません。
AGAの治療だけで考えれば、AGAクリニックは皮膚科よりも優れた病院と言っても過言ではないでしょう。
AGAクリニックでは「薄毛を止める薬」と「毛が生える薬」を同時に用いて薄毛を止めつつ毛を生やすという薄毛の改善を行うことができます。
皮膚科とAGAクリニックの違いは?
皮膚科とAGAクリニックの違いを一言で言うなら「治療の選択肢や医療情報の豊富さ」です。
皮膚科は数多くの皮膚の病気に対応している中のひとつにAGAがあるに過ぎません。
あくまでAGA"も"治療できるというスタンスです。
一方で、AGAクリニックはAGA治療をするためだけに存在しています。
その他の症状には目もくれず、AGA"だけを"治療しているというスタンスです。
なので、AGAクリニックにはAGA治療に関する情報だけが膨大に蓄積されています。
皮膚科にはAGAの患者が滅多に来ないかもしれませんが、AGAクリニックにはいつも来ているわけで、その情報量には多くの差がついています。
また、治療方法に関しても皮膚科が「現状維持の治療」しかできないのに対し、AGAクリニックでは「生やす治療」を行えるというメリットが目立ちます。
これに関しては、次のような法律上の問題も関わっています。
皮膚科では日本未認可の薬を使えないので選択肢が少ない!
皮膚科は法律上「保険医療機関」という種類の病院にあたります。
保険医療機関とは、保険を適用した治療ができる病院のことで、私たちが風邪を引いた時などに行く一般的な病院はほとんどすべてこの保険医療機関です。
日本の法律では「保険医療機関では日本で未認可の薬や治療を行なってはならない」という決まりがあります。
これは国の認めていない薬を使わせないことで安全な医療を維持するという目的があるのですが、AGA治療で使う「毛が生える薬」はまだ日本で未認可なので、皮膚科で治療を受けると「毛を生やす治療」が受けられなくなってしまうんですね。
今の日本で認められている薄毛治療薬は「プロペシア」か「ザガーロ」という薄毛の進行を止める薬だけなので、使える薬の制限されている皮膚科では現状維持の治療しかできないというわけなのです。
AGAクリニックはどんな薬でも使えるので治療の幅が広い!
一方で、AGAクリニックは保険医療機関ではありません。
保険医療機関ではないので保険適用の治療はできませんが、その代わりに使用する薬の制限もなくなっています。
薄毛を治療しようと思ったら日本で未認可の薬や治療法が必用になるため、あえて保険医療機関になっていないわけです。
AGAクリニックは保険医療機関にならないことで、本来であれば使えない「毛を生やす薬」を治療に使えるようにしました。
これにより、薄毛の人の悩みである「薄毛を改善したい」という目的に応じて毛を生やす治療ができるようになったのです。
皮膚科のAGA治療は保険が効くの?
皮膚科は保険医療機関、と説明したために勘違いを招いてしまったかもしれませんが、AGAは皮膚科で治療を受けてもクリニックで治療を受けても保険は適用されません。
これは、この国に「命の危険や健康被害が起こる病気以外の治療は保険が効かない」という決まりがあるからです。
保険医療はあくまで国民の健康のために行われているので、健康とは無関係の治療に保険は効かないのです。
AGAは脱毛症という名前こそついていますが、原因に遺伝的な素養が強く関係しているので、医学的にはある種の個性のようなものと考えられています。
実際、どれだけ薄毛が進行しても身体が不健康になることはないため、AGAに保険は適用されないのです。
皮膚科で治療すれば安くなる?
結論から言えば、安くはなりません。
いま説明したように、AGA治療そのものに保険が効かないのですから、皮膚科で治療を受けてもAGAクリニックで治療を受けても全額自己負担です。
ただ、AGAクリニックで毛を生やす治療を受けるよりも皮膚科で現状維持する治療を受ける方が安いということはあります。
これは単純に使う薬の種類が違うからです。
皮膚科で現状維持の治療を行う場合、薄毛の進行を止める薬の料金としてだいたい月に7000円ほどがかかります。
AGAクリニックで毛を生やす治療を行う場合、薄毛を止める薬に1ヶ月7000円かかるのに加えて、毛を生やすための薬が1ヶ月8000円ほど追加でかかってきます。
そのため、AGAクリニックでの治療は1ヶ月あたり15000円ほどとなり、皮膚科よりも高くなるのです。
これは皮膚科が安いわけではなく、単に現状維持の治療の方が安いというだけの話です。
どちらの病院で受けても保険が効かない以上、皮膚科で受けたからといって安くなることはないのです。
AGA治療は皮膚科で受けるべき?
皮膚科でのAGA治療が悪い選択肢とまでは思いませんが、「皮膚科で受けるべきとまでは言えない」というのが私の意見です。
自分が皮膚科での治療で満足できるのか、それともAGAクリニックでの治療を必要としているのかはじっくりと考えましょう。
皮膚科がおすすめな人、AGAクリニックがおすすめな人は次のとおりです。
皮膚科でのAGA治療がおすすめなのはこんな人!
「気軽に通える場所で治療を受けたい」、「症状が初期だから今の毛を維持できればそれでいい」という人は皮膚科での治療がおすすめです。
皮膚科での治療は法律の問題から治療の選択肢が少ないのですが、皮膚科は全国どこにでもあるため通いやすいというメリットがあります。
治療内容も決して効果がないわけではなく、薄毛の進行を止めることはしっかりとできるため、薄毛が止まればそれでいいという人であれば満足できる治療になるでしょう。
皮膚科ではなくAGAクリニックでの治療がおすすめなのはこんな人!
毛を生やしたい人、薄毛を改善したい人は皮膚科ではなくAGAクリニックでの治療がおすすめです。
皮膚科では「生やすための治療」ができないので、毛を増やす・薄毛を改善するという目的で治療を行うといつまでたっても満足できず、効果がないと感じてしまう可能性が高いです。
AGAクリニックでは毛を生やすための治療を行うことができるため、あなたの目標とする髪の毛を手に入れられる確率が大きく上がるでしょう。
AGA治療の際には後悔しない病院選びを!
AGA治療は皮膚科でも行えますが、治療内容はAGAクリニックとは異なります。
髪の毛の現状維持をするための治療であれば皮膚科でも問題ないのですが、もし毛を生やしたい・薄毛改善をしたいと考えているのであればAGA専門のクリニックへ行くべきでしょう。
AGA治療は保険適用外のため、皮膚科で受けてもクリニックで受けても決して安くない金額が必要となってきます。
だからこそ、後悔しないために病院選びはしっかりと行うべきです。