髪の毛の雑学
2017.06.22更新
薄毛に効くツボがあるって本当?経穴で薄毛治療のデマを暴く!
「ツボ押し」というのはなんでも治せる万能の治療だと思われている節があります。
というのも、ツボ押しには「ここは胃もたれに効くツボ」とか「ここは頭痛に効くツボ」とか、様々な症状に対して「それもツボで治せます!」と乗っかってくるという特徴がありまして、何かしら不調を訴えると大抵その症状に効くツボが存在しているんですよね。
ツボは現代医学的には根拠の薄い治療法だが、無意味なわけではない
一般的に「ツボ」と呼ばれているものは正式名称を「経穴」といって、現代日本で一般的に「医学」として認められている「近代西洋医学」とは別の考え方を持っている「東洋医学」の概念です。
現代の医学のように「効果があるのかどうかを実験している」といったようなことはなく、単純に「ここを押したらあの病気が治った」みたいな言い伝えをはるか昔から延々と語り継いできて積み重ねたものが経穴というシロモノでして、医学的に根拠があるかと言ったら特に根拠はないんですよね。
ただそれがなんの意味もない行為なのかといいますと、それもまた少し違います。
例えばよく「薄毛に効くツボ押し!」などと紹介されている方法も、中身を見てみると「頭皮の特定の部分を押して血行を良くしましょう」といった内容であることが多いです。要するにこれは実質的にはただの頭皮マッサージだということになります。
「自宅で簡単! 道具の要らない頭皮マッサージで薄毛対策・抜け毛予防!」でも解説しているように頭皮の血行をよくすることは抜け毛の防止に繋がりますから、そういう意味では薄毛対策になるツボがあるということができます。ちなみに厳密にツボを押す必要はまったくないため、「抜け毛対策に効くツボが知りたい!」という方は記事中で解説している頭皮マッサージの方法を参考にしてください。
手のひらや足裏のツボ押しで抜け毛が予防できるのは嘘!
抜け毛予防として頭皮のツボを押すことに関しては特に問題ないのですが、ツボ押しについて一点だけ注意していただきたいことがあります。
それは手のひらや足の裏にあるツボを押して薄毛の対策ができるというのは完全なるデマだというです。
冷静に考えて、なぜ頭皮の問題を解決するために、頭皮から遠く離れた足裏や手のひらを刺激する必要があるんですか?
一般的に、身体に異常が起きているときは患部をダイレクトに治療するのがもっとも効果的な方法となります。
例えば外科手術なんて異常のある部分を直接切り開いてゼロ距離から治療を行いますよね。
薄毛治療で言えばミノキシジルは薄毛の気になる地点に塗るわけじゃないですか。
このように、体内で薬を吸収する内科治療でもなければ、「外部からの治療は患部に直接」が医学的な常識なのです。
足裏のツボ押しで身体の異常を治そうというのはもはやオカルトの世界であり、完全に医学からは外れたところにいます。
足のコリを取るために足のツボを押すのは結構ですが、頭皮のために足のツボを押すのは無意味なのでやめましょう。
もっと効果的な抜け毛対策がある!
わざわざツボ押しなどという信頼性のない対策をしなくても、自分ひとりで簡単にできる抜け毛予防はいくらでもあります。
お金もかけず、他人の力も借りなくて済む方法だけでも
- 生活習慣を改善する
- シャンプーを正しい方法で行う
- 頭皮マッサージを行う
これらの対策については
の記事で解説していますので、詳しく知りたい方はこれらの記事を参考にしてください。
まとめ
ツボ押しは現代医学の観点からすると医学的根拠のない処置です。
頭皮のツボ押しは頭皮マッサージの役割を果たすという意味で抜け毛予防に効果があると言うことが可能ですが、手や足のツボ押しで抜け毛予防になるのはありえないと言わざるをえません。
わざわざ信憑性のない対策を取るくらいなら、医学的な治療や根拠のある対策を行うべきです。
幸いにして、現代はツボに頼る必要がないくらい薄毛治療、薄毛対策の方法が豊富にあります。
自分に合った方法を探し、きちんと満足のいく結果がえられる対策方法でやっていきましょう。