薄毛や白髪にビオチンが効くって本当？ビオチンの効果や髪の毛との関係を解説！

このページでは、薄毛や白髪に効くと言われているビオチンについて解説します。

ビオチンとは

ビオチンと聞くと何かわからないかもしれませんが、ビオチンは「ビタミンB7」「ビタミンH」などとも呼ばれるビタミンの１種です。

ビタミンと聞くと食べ物から摂取するイメージがありますが、ビオチンは腸内でも生成されています。

ビオチンは

• 体内に取り込んだたんぱく質や炭水化物、脂質などの代謝を助ける
• 皮膚や粘膜の健康維持の補助をする
• 髪の毛の主成分であるケラチンを作る手助けをする
• 血行を促進する
• 炎症を抑える

など美容や育毛など様々な分野で嬉しい効果を持っています。

ビオチンが不足すると薄毛や白髪になる！

ビオチンは髪の毛を作る手助けをしたり「血行の促進」や「炎症の抑制」など頭皮環境を整える働きがあります。

ビオチンが不足すると「ビオチン欠乏症」といって

• 抜け毛
• 白髪
• 頭皮の乾燥
• 頭皮の炎症

などの症状が出るとされています。

頭皮の乾燥や炎症は抜け毛を伴うことがあるので、ビオチン不足には注意しましょう。

ビオチン自体に髪の毛を生やしたり色をつける効果はない！

ビオチンの不足が薄毛や白髪の原因になるといっても、ビオチンを大量に摂取したからといって髪の毛がグングン伸びてきたり、白髪がドンドン黒く染まったりという効果はありません。

そもそもビオチンは髪の毛を作ったり髪の毛を黒く染める成分ではないからです。

男性ホルモンと男性ホルモンの受容体が原因の<「AGA」など、ハゲ・薄毛の原因がビオチンにない場合には薄毛が改善する効果はありませんし、「ブリーチで白くなった」「ホルモンバランスが乱れて白くなった」という感じのビオチンが関係していない白髪にも効果がありません。

ビオチンを摂取して薄毛や白髪の改善が期待できるのは「ビオチン不足で薄毛になった」「ビオチン不足で白髪になった」という人だけです。

つまり、ビオチンは不足しないようにだけ気をつけていれば問題ないのです。

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ビオチン摂取量の目安



ビオチンは必須の摂取量が決まっていないので摂取量の目安になっていますが、厚生労働省が公開している「日本人の食事摂取基準（2015 年版）」によると


ビオチンの食事摂取基準(μg/日)
性別	男性	女性
年齢等	目安量	目安量
0～5(月)	4	4
6～11(月)	10	10
1～2(歳)	20	20
3～5(歳)	20	20
6～7(歳)	25	25
8～9(歳)	30	30
10～11(歳)	35	35
12～14(歳)	50	50
15～17(歳)	50	50
18～29(歳)	50	50
30～49(歳)	50	50
50～69(歳)	50	50
70以上(歳)	50	50
妊婦	/	50
授乳婦	/	50

となっていて、薄毛や白髪を気にする年齢層を考えるとほとんどの人は50μgが1日の摂取目安だと思います。

目に見えない成分が50μgと言うとイメージが湧きにくいと思いますが、これはゆで卵なら大体4個分です。

ゆで卵を4つと聞くと多く感じますが、ビオチンは腸内でも生成されていますし、3食に分けて摂取すると考えると実際に必要な摂取量はもっと少ないはずです。

また、ビオチンは「水溶性ビタミン」といって、余分に摂取してもすべて体外に排出されるため過剰摂取の心配はありません。

生活習慣でビオチンが不足する可能性がある！

ビオチンは様々なことで消費されていくので、生活習慣や体調には気を付けましょう。

例えば、タバコを大量に吸ったりお酒を大量に飲む人などはビオチン不足になる可能性があります。

タバコならニコチンを、お酒ならアルコールを分解するときにビオチンが消費されるからです。

とはいっても「タバコ1本吸うだけで摂取したビオチンが全滅する」とか、「お酒を一口飲んだだけでハゲる」ということはないので、節度を持って楽しむなら問題ありません。

絶対ではありませんが、「毎日タバコを1箱以上吸う人」「毎日缶ビールを10本以上飲む」という、一般的に見て「やり過ぎ」という人は注意したほうが良いでしょう。

ちなみに、よく「卵白にはビオチンの吸収を妨げるアビジンが含まれているから卵は悪だ！」という話を耳にしますが、これはあまり気にしなくても大丈夫です。

アビジンがビオチンと結合して吸収率を下げてしまうのは本当なのですが、アビジン自体そこまで強い成分ではないので、1日に生卵を10個以上食べ続けるなど極端な摂取の仕方をしなければ問題ありません。

「生の卵白の摂りすぎに注意」とだけ覚えておきましょう。

ビオチンは普通の食事を摂っていれば不足しない！

先程「ビオチンが不足すると薄毛や白髪の原因になる」「生活習慣でビオチンが消費される」といいましたが、現実的に考えるとビオチン不足になる人はほとんどいないでしょう。

というのも、ビオチンは様々な食べ物に含まれていますし、腸内でも生成されているので、よっぽどのことがなければ不足することはないのです。

「バランスを考えた食事をしっかり摂る」これだけ守っていれば、ビオチンが不足することはないのです。

ビオチンが豊富に含まれている食品を取り入れる



普通の生活を送っていればビオチンが不足する心配はないといいましたが、過剰摂取しても問題ないこと、タバコやお酒などで消費されることを考えると、多めに摂取して損はありません。

先程も説明しましたが、ビオチンを摂取したからといって髪の毛が生えたり黒く染まったりはしないことを理解して、不足しないようにビオチンを豊富に含んだ食べ物を積極的に取り入れて行きましょう。

比較的かんたんに食べられそうで、なおかつビオチンが豊富に含まれている食べ物は以下の通りです。(参考：食品成分データベース)

ビオチン含有量(μg/100g)
食品名	含有量
乾燥まいたけ	243
バターピーナッツ	96
乾燥らっかせい	92
生卵黄	65
ゆで卵黄	55

乾燥物など100gも食べないようなものもありますが、これらは乾燥していなくてもビオチンは豊富に含まれているのでおすすめです。

ただし、いくらビオチンが豊富に含まれているからと言って、そればかりを食べ続けるのは良くありません。食事は1日3食バランス良く摂りましょう。

どうしても不安ならサプリメントがおすすめ！



何度も説明しているように、ビオチンは普通の生活を送って普通のご飯を食べていれば不足することはありません。

しかし、どうしても「ビオチンは1日50μg必要で、これを食べて残り○○g……」と深く考えてしまう人や、自分が本当にビオチン不足にならないか不安な人もいるでしょう。

そんな人には、手っ取り早くビオチンを摂取できるサプリメントをおすすめします。

ビオチン単体のサプリメントである、「ビオチンサプリ」や、ビオチンを含むビタミンを複数配合した「ビタミンサプリ」など、ビオチンを含んだサプリメントは数多く存在します。

基本的に値段もそこまで高くなく過剰摂取の心配がないので、ビオチン不足が心配な人はビオチンが含まれているサプリメントを利用しましょう。

まとめ

ビオチンは体全体の健康に欠かせないもので、髪の毛も例外ではありません。

ビオチンが不足すると

• 抜け毛
• 白髪
• 頭皮の乾燥
• 頭皮の炎症

などの症状が出てしまうので、ビオチンは不足しないようにしっかりと摂取する必要があります。

ただし、ビオチン自体には髪の毛を生やしたり髪の毛を黒く染めたりする効果はないので注意しましょう。

ビオチンは過剰に摂取しても問題ないので、ビオチンが不足しそうで不安な人はビオチンを豊富に含む食べ物を食べるか、ビオチンを含んだサプリメントを摂取しましょう。