薄毛治療 髪の毛の雑学
2017.05.12更新
低出力レーザーで薄毛が治る?アメリカで認められた新しい治療方法とは
薄毛の治療といえば投薬か植毛手術が主流ですが、10年ほど前にアメリカで注目を集めたのが「低周波レーザー」による発毛治療です。
光を当てるだけで毛が生えるというこの治療法はアメリカで瞬く間に普及し、当然のように日本にも輸入されることとなりました。
でも頭に光を当てるだけで毛が生えるなんてにわかには信じがたいですよね。
そこでこのページでは、レーザー治療の仕組みやその効果について徹底的に検証していきたいと思います。
レーザー治療とは
レーザー治療とは、低周波レーザーという血行促進や細胞分裂を促す効果のあるレーザーを頭皮に当てることで発毛させようという治療のことです。
髪の毛というのは「毛母細胞」という細胞がひたすら細胞分裂し続けることによって作られるものなので、レーザーで毛母細胞に細胞分裂を促せば髪の毛が生えてくるというのがこの治療の仕組みです。
傍目にはただ赤い光を当てるだけなのであまり効果があるようには見えませんが、このレーザー治療による発毛効果はアメリカでは4年もかけて検証して「効果あり」という結果が出ています。
また、日本でも日本皮膚科学会という医学会が2017年に制定した「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」でレーザー治療の効果を認めています。
LEDおよび低出力レーザーの発毛効果に関しては,有用性を示す十分な根拠があり,副作用も比較的軽微であることから,適切な機材を使用して行うよう勧めることにする.
メカニズム的に薄毛を根本的に治療するわけではないためレーザー治療だけで万事解決というわけにはいきませんが、薄毛対策の選択肢のひとつとしては数えられるようになったと言っていいでしょう。
アメリカが効果を認めたのは一部のレーザー治療だけ!
レーザー治療の抱える問題のひとつに「すべてのレーザー治療に効果があると認められたわけではない」というものがあります。
確かにアメリカの「FDA」(日本の厚生労働省のような機関)はレーザー治療による実験で発毛効果を認めました。
しかし、すべてのレーザー治療に効果があると認めたわけではありません。
ひとくちに低周波レーザーと言っても光の波長や強さによって種類が異なるのです。
低周波レーザーならなんでもオッケーというわけではなく、きっちりと効果が認められたもののみが発毛効果を持っているわけです。
日本も含め世界には薄毛用などのレーザー照射器が多く販売されていますが、効果が証明されていない製品も多く出回っているので、レーザー照射器の購入を考えている人は注意が必要です。
医療機関で受けるレーザー治療はおすすめできない?
レーザー治療自体は昔から行われているので、クリニックや病院などでもレーザー治療を受けることができます。
ただ、薄毛治療において効果が認められたレーザー治療は週に3回の照射を行なった場合なので、クリニックでレーザー治療を受ける場合も同じ頻度での照射が必要になると言えます。
家庭用のレーザー機なら週に何回使っても電気代しかかかりませんが、医療機関でのレーザー治療は1回ごとに高額な治療費がかかります。
レーザー治療も1ヶ月やそこらで効果が出るようなものではないので、医療機関で治療を受けるのはあまりおすすめできないと言えるでしょう。
レーザー治療だけでAGAを治すのは難しい!
男性の薄毛はその多くが「AGA(男性型脱毛症)」という男性ホルモンのはたらきと遺伝的要因によって起こる進行性の脱毛症によって引き起こされています。
「AGA(エージーエー)とは?男性型脱毛症による薄毛・ハゲの原因と治し方!」でも解説していますが、AGAを改善するためには毛を生やすこと以上に男性ホルモンのはたらきを抑えることが重要となってきます。
どれだけレーザー治療で毛を生やしても、抜け毛を誘発する物質が止まらなければ生やした先から抜けてしまうからです。
なので、レーザー治療は「プロペシア」や「ザガーロ」といった薄毛の進行を止める薬と併用することをおすすめします。
そうすれば薄毛の進行を止めつつ毛を生やすことができるため、相乗効果で改善しやすくなるからです。