AGA(エージーエー) 薄毛治療
2017.09.21更新
薄毛を改善させられるのは医学だけ!本当にAGAを改善できる治療法を解説
このページではAGAを改善する方法について解説します。
目次
1分でわかるAGAの改善方法
遺伝と男性ホルモンが原因で起こっているAGAは、どれだけ生活習慣を改めても改善することはない
男性であるなら男性ホルモンがあって当然だし、遺伝は生まれ持った性質なのでこれもまた持っていて当然の要素。つまり、AGAは身体的な異常や不健康が原因ではないので身体を健康にするだけでは絶対に改善しない。
生活習慣だけでなく、市販されている育毛剤でもAGAの原因となっている遺伝子・男性ホルモンを抑えられないため、市販品の育毛剤も絶対にAGAを改善できない。
AGAを改善したいなら「薬の力で原因となっている男性ホルモンを抑える」、「AGAの影響を受けない毛を移植する」といった医学的な治療が必要不可欠。
AGAは医学的な治療でなければ絶対に改善しない!
AGAは医学的な治療でなければ絶対に治りません。
たとえば通販サイトなどで売られている育毛剤はAGAの原因を阻害する効果がないため、どれだけ使ってもAGAが改善することはないんですよね。
これは生活習慣なども同様で、「AGAの人にオススメの生活習慣」というのはあくまで「AGA治療を滞りなく行うための生活習慣」であって、AGAそのものを改善するための生活習慣ではないんです。
これはいったいなぜかというと、AGAを引き起こしているのが「遺伝」と「男性ホルモン」の組み合わせであり、身体的な不調ではないからです。
AGAは身体の不調ではない!
AGAの原因は遺伝と男性ホルモンの組み合わせです。
詳しくは「遺伝とAGAの関係を徹底解説」で解説しているのでこちらを参考にして欲しいのですが、AGAには薄毛を引き起こす遺伝子が関係しています。
遺伝子はその人が生まれたときから持っているものなので、当然それは異常なものではありません。
たとえば金髪の遺伝子を生まれ持ったアメリカ人と日本人のハーフの人が金髪になるのは当たり前ですし、その人がある日いきなり黒髪になったりもしません。生まれ持った遺伝子は変異しないからです。
これは薄毛遺伝子にもまったく同じことが言えます。薄毛遺伝子を持って生まれた人はそれを持っていることこそが正常なので、薄毛遺伝子が突然失われることはないのです。
また、もうひとつの原因である男性ホルモンも異常な物質ではありません。
むしろ私たちが男性である以上は分泌されていて当たり前の物質なので、減ったりなくなったりするほうが異常です。
まとめると、AGAの原因となっている物質はどちらも持っていて当たり前のものであり、身体的にはAGAが起こっている方が正常とすら言えるわけです。
つまり、AGAの改善は身体を健康にするという方向性では不可能なんですね。
AGAは「完治」しない!
さて、AGAの改善法を紹介する前にまず伝えておきたいのが「AGAは完治しない」ということです。
「AGAを改善」というと「髪の毛が生えてきた上でその後はなにもしなくても薄毛にならなくなること」を思い浮かべる人が多いですが、現代の医学でそこまでのAGA治療はできません。
先ほども説明したように、AGAは生まれ持った「遺伝子」と、男性が男らしくあるために必須な「男性ホルモン」が原因となって起こっています。
持ってて当たり前の遺伝子と分泌されていて当たり前の男性ホルモンの組み合わせということはつまり、身体的には「薄毛が起こっていることの方が正常」という状態なわけです。
AGA治療はその「当然のできごと」が起こらないように薬の効果で無理やり身体を押さえつけているにすぎません。
ですから、現代医学の薄毛治療は治療をしている間しか効果がありませんし、いつの日か薬を飲んだりしなくてもよくなる(=完治する)ということもないのです。
AGAは寛解(かんかい)する
上記で説明したとおり、現代医学ではAGAが完治することはありません。
ですが、「AGAの改善は治療している間だけしか継続せず、毎日欠かさずに薬を飲んでいなければたちまち薄毛に逆戻り」かというとそういうわけでもないのです。
たとえ完治しない病気でも、ずっと治療を続けていると症状が安定してきて、薬をあまり飲まなくてもよくなることがあります。
これを医学用語で「寛解(かんかい)」と言います。
寛解は完治ではないので将来的に再発する可能性は十分にありますが、症状が落ち着いて薬を減らせたり、あるいはしばらく飲まなくてもよくなったりします。
AGA治療で目指していく「改善」とは完治ではなく、この寛解なのです。
AGAを改善するための医学的治療
ここまでずっと言ってきたように、AGAを改善する方法は医学的な治療以外にありません。
以下では、AGAを改善できる医学的治療を紹介していきます。
発毛剤治療
薄毛治療においてもっとも一般的なのは発毛剤を使った治療です。
上の方で「市販の育毛剤ではAGAは治らない」と書きましたが、実は「発毛剤」と「育毛剤」は別物です。
このふたつの間には「医学的な薬か否か」という明確な違いがありまして、発毛剤と呼ばれているものだけはAGAを治療することができるのです。
詳しくは「育毛剤と発毛剤の違い」の記事を参考にしてください。
なお、2017年9月現在、発毛剤として認められている成分は「フィナステリド」、「ミノキシジル」、「デュタステリド」の3種のみで、発毛剤治療においては主にフィナステリドとミノキシジルが使われています。
フィナステリド(プロペシア)
フィナステリドはAGAの原因となっている男性ホルモンの生成に関わる酵素「5α-リダクターゼ」のはたらきを抑える成分です。フィナステリドを有効成分に含んだAGA治療薬が『プロペシア』という商品名で広く流通しているため、プロペシアという名前の方が馴染み深いという人も多いです。
フィナステリドはAGAの原因物質が分泌されないようにはたらきかけることで、薄毛の進行を止めることができます。直接的に毛を生やしているわけではないのですが、抜け毛が起こらないようになるので毛の成長が阻害されなくなり、実質的には毛が生えているというわけですね。
プロペシアについては「プロペシアを徹底解説」で解説していますので、より詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
ミノキシジル
ミノキシジルは毛を生やす効果を持った、その名のとおりの発毛剤です。
もともとは高血圧の治療薬として開発されたのですが、「毛が生える」という原因不明の副作用が見つかったため、それを逆手にとって発毛剤として使われるようになったという経緯があります。
いったいなぜミノキシジルで毛が生えるのかは未だ解明されていないのですが、AGA以外の薄毛でも毛が生えることからAGAの原因にはたらきかけているわけではないのは間違いありません。
そのため、AGAの原因を阻害するプロペシアとの相性が良く、プロペシアとミノキシジルを組み合わせることで「AGAの阻害」と「髪の毛を増やす」というふたつの効果を同時に得られるようになるのです
現代の薄毛治療ではプロペシアとミノキシジルのコンボが発毛剤治療のスタンダードとなっています。
詳しくは「プロペシアとミノキシジルの発毛剤治療を徹底解説」で解説していますので、より詳しく知りたい方はこちらを参考にしてください。
デュタステリド
デュタステリドはフィナステリドと同じくAGAの原因となっているDHTの生成を抑える効果を持った成分です。
デュタステリドはフィナステリドよりも強い効果を持つのですが、フィナステリドに比べると副作用が出やすいことから「フィナステリドが効かなかったときの薬」といった使われ方をします。
デュタステリドについて詳しく知りたい方は「デュタステリドを徹底解説」を参考にしてみてください。
植毛(自毛植毛)
植毛は薄毛部分に毛を移植する外科手術です。特に自分の後頭部や側頭部から採取した毛を移植する手術のことを自毛植毛手術といいます。
かつてはポリエステルなどで人工的に作った毛を植毛するのが一般的な植毛手術でしたが、人工毛の移植は安全性に欠けることから現在では禁止されている国が多く、日本でも禁止こそされていませんが、自毛植毛の隆盛によって廃れてきています。
ですので、ここでは自毛植毛だけを解説していきたいと思います。人工毛植毛について知りたい方は「人工毛植毛を解説」の記事で解説していますのでこちらをごらんください。
自毛植毛はAGAにならない毛を移植できる
自毛植毛の特徴はAGAでは抜けない毛を移植できることです。
実は、どれだけ重度のAGA患者でも側頭部や後頭部の毛はAGAによって抜けないという特徴を持っています。これはAGAの原因となる物質が後頭部や側頭部の毛根には存在しないためです。
この特性は別の場所に移植しても引き継がれるため、薄毛部分に後頭部の毛を移植することでAGAの影響を受けない毛がは痩せるのです。
しかも、自分の毛根を移植しているため、自毛植毛に成功すればその後は特殊な薬品や器具を使わなくても半永久的にその毛が生え続けるというメリットもあります。
自毛植毛については「自毛植毛を徹底解説」の記事が詳しいので、もっと知りたい方はこちらを参考にしてください。
HARG治療
「HARG治療」は頭皮に直接「HARGカクテル」という、発毛剤成分と髪の毛の成長因子を配合した専用の薬剤を注入することで、乱れたヘアサイクルを正常に戻すという治療法です。
感覚的には発毛剤治療を注射で行なっているのに近いですが、AGAだけでなく女性の薄毛を含む「ヘアサイクルの乱れによって引き起こされる脱毛」を治すという、万能薄毛対策のような位置づけとなっています。AGA以外の患者にも使える=AGAの原因は阻害しないということですので、その点が他の治療法と異なります。
HARG治療は効果に大きく個人差があるのが特徴です。
とある口コミサイトでは約6割の人が「まったく効果がなかった」と酷評している一方で、4割の人は「効果が出てきた」と満足しています。
発毛剤治療の改善率が3年で8割ということを考えるとHARG治療の4割という改善率は低すぎるため、個人的にはあまりおすすめできない治療法なのですが、一応こういった選択肢もあるということは知っておいてください。
HARG治療については「HARG治療を徹底解説」の記事で解説しているので、より詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
薄毛治療の効果をできるだけ効果的にするための生活習慣改善!
すでに説明したように、AGAは健康そのものでも進行していきますし、生活習慣を改善しただけでAGAが治るなんてことはありません。
ですが、だからといって不健康でいてもいいというわけでもありません。
なぜなら、生活習慣の乱れが直接的にAGAを引き起こしたり、生活習慣の改善をすることが根本的なAGAの治療にならなくても、生活習慣が悪い人よりも良い人の方がAGA治療が進みやすい傾向にあるからです。健康状態はAGAの原因ではありませんが、AGA治療に少なからず影響を与えているのです。
そこでここではどういった生活習慣がAGA治療において重要なのか、どういった生活習慣を改善していけばいいのかといったことを解説していきます。
食生活の改善
偏食や絶食といった乱れた食生活を続けていると髪の毛に渡す栄養が足りなくなり、髪の毛が細くなったり抜けてしまうことがあります。
これは髪の毛に必要な栄養が十分に行き渡っていないためです。
髪の毛は放っておいても生えてくると考えがちですが、実際には十分な栄養がなければ成長できず、抜け落ちてしまうのです。
そのため、偏食や絶食、過度な食事制限ダイエットなどは控えて毎日バランスの良い食事を摂るよう心がけましょう。
なお、食事と髪の毛の関係については「薄毛予防に効く食生活」の記事で詳しく解説しているので、こちらを参考にしてください。
睡眠不足の改善
私たちの髪は主に夜、寝ている間に成長します。
これは髪の毛の成長に関わる「自律神経」という神経が「夜の休息時」に活発化するからです。
この「夜」かつ「休息時」というのが重要で、たとえ夜でも起きたままだったり、眠っていても昼夜逆転生活をしていて昼間に寝ていたりすると自律神経は活発化しません。
夜間にしっかりと睡眠を取ることが髪の毛の成長に欠かせないことなのです。
睡眠と髪の毛の関係については「睡眠と髪の毛の関係を徹底解説」の記事で解説していますので、より詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
ストレスの発散
上ですでに説明したように、私たちの髪の成長には自律神経という神経が深く関わっています。
そしてこの自律神経、実は強いストレスを長期間感じ続けていると乱れてしまうのです。
自律神経が乱れると、たとえ夜間に十分な睡眠を取っていたとしても髪の毛が正常に育たなくなってしまうことがあります。
そのためにもストレスを排除することが重要です。
ただ、「生活からストレスを完全になくせ」というのはさすがに無理難題でしょう。現実的に「ストレスを感じない」なんてのは無理なことですからね。
そもそも「ストレスを感じないようにしよう」と心がけること自体が精神的にストレスの溜まる行為だという矛盾がありますので、「ストレスを感じないようにする」のではなくて「定期的にストレスを発散する」ことを心がけましょう。
ストレスと髪の毛の関係については「ストレスと脱毛の関係」の記事が詳しいのでこちらの記事をご覧ください。
まとめ
AGAは遺伝と男性ホルモンが原因で起こります。
これらの原因は不健康や身体の異常ではないため、AGAは身体がどれだけ健康でも着実に進行していきます。対策するには医学的にAGAの原因を押さえつける治療が必要不可欠です。