AGA(エージーエー) 髪の毛の雑学
2017.05.18更新
ハゲる人とハゲない人の違いってなに?薄毛の原因と対策を解説
髪の毛に限らず、体毛は「身体を守る」ために生えています。
怪我をしてしまうような衝撃や皮膚に悪影響を及ぼす紫外線の防護、あるいは体温の調節などさまざまな用途から毛というものが必要になっているわけです。
ではなぜ必須要素である髪の毛がなぜ抜けてしまうのでしょうか。なぜハゲ・薄毛は起こるのでしょうか。
そしてなぜ、ハゲる人とハゲない人がいるのでしょうか。
このページでは、そんなハゲに対する疑問をわかりやすく解説していきます。
目次
薄毛は男性ホルモンの連鎖的なはたらきで起こる!
一般的にハゲ・薄毛と呼ばれる症状はそのほとんどが「AGA(男性型脱毛症)」という脱毛症によるものです。
詳しくは「AGA(エージーエー)とは?男性型脱毛症による薄毛・ハゲの原因と治し方!」で解説していますが、AGAの仕組みを簡単に説明すると、以下の4ステップがハゲのメカニズムとなっています。
- 「アンドロゲン」という男性ホルモンが頭皮にある「5α-リダクターゼ」という酵素と結びつく
- 5α-リダクターゼと結びついたアンドロゲンは「DHT」というより強力な男性ホルモンへと変換される
- 「男性ホルモン受容体」という因子がDHTと結びつき、毛を抜けさせてしまう「脱毛物質」を作り出す
- 脱毛物質が成長途中の毛を抜けさせてしまうため、毛が生えてもすぐに抜けてしまうという頭皮環境ができあがる
このように様々な要素が絡み合い、まるで工場の生産ラインのような流れで薄毛が起こっているというわけなんですね。
ですので、対策をするにはこの上記の「薄毛の流れ」をどこかでせき止める必要が出てきます。
それこそがAGAを根本的に対策する方法なのです。
ハゲる人とハゲない人の差は「母方の家族がハゲてるかどうか」!?
昔からよく「ハゲは遺伝する」と言われてきました。
薄毛が医学的に解明されるはるか昔から言われてきた説ですが、実はこれ、医学的にはある意味では正しい説なのです。
先ほど説明したように、薄毛の原因には「男性ホルモン受容体」という因子が関わっています。
しかし実はこの男性ホルモン受容体、男性なら誰もが持っている因子なのです。
じゃあなんで世の中の男性がすべてハゲるわけではないのでしょうか。
そこで出てくるのが「感受性」という言葉です。
男性ホルモン受容体はDHTを元に脱毛物質を作り出すわけですが、作り出される脱毛物質の多さには個人差がありますし、そもそも男性ホルモン受容体が全然はたらかない人だっています。
つまり、薄毛になるかならないかを決めているのは男性ホルモン受容体の感受性(=はたらき度合い)なのです。
そしてこの感受性は遺伝によって決まります。それも"母方の遺伝"です。
これは男性ホルモン受容体の感受性を決める遺伝子がX染色体にしか存在していないからです。
男性は父親からY染色体、母親からX染色体をもらって生まれてくることが決まっていますから、父親の感受性は関係ないんですね。
意外かもしれませんが、薄毛になるかどうかのリスクは母親からの遺伝に大きなウェイトが占められているのです。
以上の情報から考えると、感受性の遺伝に関わる母方の親族に薄毛の人が多い人はハゲる可能性が高いということになります。
薄毛になりやすいかどうかは遺伝子検査で調べるしかない?
薄毛になりやすい人の特徴が判明したところで問題がひとつあります。
男性ホルモンの感受性の高さは遺伝子を調べないとわからないので、個人レベルで判断することができないんですよね。
男性ホルモンの感受性が高いか低いかは目で見えないですし、薄毛くらいにしか悪影響を及ぼさないので体調管理をしてもよくわからないんです。
私たちが誰の手も借りずに感受性の高さを知るには実際に薄毛になるしかないわけなんです。
今のところ、感受性の高さを調べる方法には「遺伝子検査」があります。
詳しくは「確実性の病院orコスパ重視の自宅検査!AGA検査の方法と価格まとめ」に書いてありますのでこちらを参照してください。
根本的なAGA対策は今のところ医学のみ!
今のところAGAを根本的に対策できるのは「プロペシア」というAGAの原因物質の生成を抑える薬を使った医学的な治療しかありません。
男性ホルモン受容体が脱毛物質を作るのは私たちにとっては異常な出来事ですが、身体としては正常な反応なんですよね。要するに、AGAは不健康じゃないんです。
なので、生活習慣を改善したり、食事やサプリで栄養補給したり、頭皮マッサージなどで頭皮の環境改善をして健康になったとしてもAGAの進行は止まりません。
健康状態とは無関係な薄毛症状を止めるには薬で強制的に症状が進まないようにするしかないのです。
AGA治療は本格的に行うなら薄毛治療を専門としているクリニックがおすすめです。
一般的な皮膚科でも1〜2種類ほどは薬を扱っていることがありますが、選択肢が少なく効果的な治療ができないのであまりおすすめできません。
AGA治療に使う薬は「AGAに効果がある発毛剤おすすめランキング【2017年最新版】」の記事で解説しているので、詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。