髪の毛の基礎知識 髪の毛の雑学
2017.06.15更新
5α-リダクターゼの正体と薄毛のメカニズムとは?
「AGA(男性型脱毛症)」を引き起こす要因として有名な「5α-リダクターゼ」。
AGAに関する情報が広く出回るようになったため、この名前を何度も耳にしたことがあるという方も多いと思います。
しかし名前だけは有名になってもそのはたらきや仕組みについては難しいところも多く、まだまだ詳しくはわからないことも多いのではないでしょうか?
そこでこのページでは5α-リダクターゼのはたらきや仕組み、抑制の方法などについてわかりやすく解説していきます。
5α-リダクターゼとは?
「5α-リダクターゼ」とは「テストステロン」という男性ホルモンをより強力な効果を持った男性ホルモンである「DHT(ジヒドロテストステロン)」へと作り変える酵素です。
「男性型脱毛症(AGA)の原因?DHT(ジヒドロテストステロン)について徹底解説」でも解説しているようにDHTは薄毛を引き起こす原因物質のひとつです。
なので元をたどれば5α-リダクターゼが薄毛の原因とも言えるわけですね。
5α-リダクターゼは何のためにあるの?
薄毛の原因という観点だけ見ていると人体に不要とすら思える5α-リダクターゼですが、実際には私たちが健康でいるためには必要不可欠なシステムだったりします。
男性ホルモンは薄毛の原因物質でもありますが、それと同時に骨や筋肉、精子などを作る上でも非常に重要な働きをしています。
なので、強力な男性ホルモンを作り出している5α-リダクターゼは健康維持の手助けをしているのです。
5α-リダクターゼを抑制する方法
AGAによる抜け毛が5α-リダクターゼによって発生するとわかったところで次に気になるのが5α-リダクターゼの抑制方法ですよね。
5α-リダクターゼのはたらきを抑制できれば前頭部や頭頂部の毛も抜けずに済むわけで、これぞ根本的な解決方法と言えます。
いまのところ5α-リダクターゼを抑制する方法はふたつあります。
ひとつが「プロペシア」という薬を使う方法で、もうひとつが「ザガーロ」という薬を使う方法です。
このふたつの薬は男性ホルモンが過剰に分泌される病気の治療薬として開発された飲み薬で、この薬を飲んでいる間は5α-リダクターゼのはたらきを抑えて薄毛の原因となるDHTを抑えることができます。
日本でも薄毛治療の薬をして認められているので安心して使うことができます。
5α-リダクターゼは薬を飲めば抑制できるのです。
サプリや食事では5α-リダクターゼのはたらきを阻害できないの?
世の中には5α-リダクターゼを抑制すると言われているサプリや食品が数多くありますが、サプリや食べものが薄毛対策になるほどのレベルで5α-リダクターゼを抑制することは絶対にありません。
プロペシアやザガーロはその効果の強力さから病院以外で取り扱っておらず、処方箋のない患者への販売が法律で禁じられています。薄毛を治せる薬は誰でも買えるように売ったら犯罪なのです。
これは逆に言えば通販などで誰でも買える時点でその商品には薄毛を治す効果がないことの証明とも言えます。
サプリや食べものは医者の処方箋がなくても買えますから、その時点で5α-リダクターゼの抑制ができないことが確定しているのです。
それに5α-リダクターゼは薄毛の人にとってはただの邪魔者に過ぎないでしょうが、そもそも人間の身体は5α-リダクターゼがしっかりとはたらいている状態こそが健康な状態です。
薄毛でもなんでもない人からしたら食べるだけで5α-リダクターゼのはたらきが阻害される食べものやサプリなんて毒物に近いわけで、そんなものがもし存在するなら一瞬で国に規制されて買えないようにされてしまいますよ。