髪の毛の雑学
2017.06.24更新
コレステロールが増えると薄毛になる!?コレステロール値と髪の関係を解明!
健康診断などでよく問題になるのが「コレステロール値」です。
これは「血中の脂質がどれくらい多いのか」を調べた値で、これが高すぎると「生活習慣病」や「動脈硬化」のリスクが増してしまいます。
そんなコレステロールが薄毛とも関係しているという噂を最近よく耳にします。
果たしてそれは本当なのでしょうか?コレステロールと髪の毛の関係を検証してみましょう。
目次
コレステロールとは?善玉コレステロールと悪玉コレステロールの違いを解説
そもそも「コレステロール」ってなんなんだ?という話なんですが、これはたんぱく質や炭水化物と共に「三大栄養素」と呼ばれているもののひとつで、人間が生きていく上でに必要不可欠な物質です。
コレステロールはその役割によって「HDLコレステロール」と「LDLコレステロール」というふたつに分けられます。「善玉コレステロール」と「悪玉コレステロール」という名前ならきっとあなたも聞いたことがあるでしょう。
HDLコレステロールがいわゆる善玉コレステロールで、LDLコレステロールがいわゆる悪玉コレステロールです。
善玉とか悪玉とかいうと「片方は良いもので、もう片方は体内にあってはいけない悪い物質なんだな」と思いがちですが、実際は善玉コレステロールと悪玉コレステロールのどちらもが人体に必要不可欠なはたらきをしています。
悪玉コレステロールは、血液の流れに乗ってコレステロールを必要としている組織にコレステロールを運ぶというはたらきをしています。
ですので、もし悪玉コレステロールがまったくなければ私たちの身体はコレステロールが必要になっても供給してもらえなくなってしまうのです。
しかし「悪玉」と呼ばれているのにもそれなりの理由があります。
余った悪玉コレステロールが血液中に増えすぎると、血管に沈着して血行を悪化させてしまうのです。
これをなんとかするためにはたらくのが善玉コレステロールです。
善玉コレステロールには余分なコレステロールを回収して肝臓に戻すはたらきがあり、血管に溜まった悪玉コレステロールも回収することができるのです。
つまり、悪玉コレステロールと善玉コレステロールの釣り合いが取れている状態がもっとも良い状態なわけですね。
悪玉コレステロールによる血行の悪化が抜け毛の原因となり得る!
先ほどチラっと触れましたが、悪玉コレステロールは「余らせると血管中に残留する」という性質を持っています。
このときコレステロール値が正常な人であれば残留した悪玉コレステロールは善玉コレステロールが回収していくのですが、悪玉コレステロールの値が大きすぎる人は善玉コレステロールによる回収が間に合わなくなってしまうんですよ。
悪玉コレステロールが溜まってしまった血管は健康的な血管よりも狭くなり、血行が悪化してしまいます。このときの血行の悪化が抜け毛の原因となり得るのです。
髪の毛が成長するための栄養は血液が頭皮まで運んでいます。
血行が悪くなるということはすなわち血液が走っている道路が渋滞しているということですから、髪の毛が必要としている栄養を十分に運べなくなることを意味しているんですね。
ですから、悪玉コレステロールによって抜け毛が起こるというのはあながち誤りでもないのです。
コレステロール値を高めないための薄毛対策は健康的な生活習慣の維持!
かつては「1日に摂取しても良いコレステロール値」というものを厚生労働省が定めており、コレステロールを多く含む食品は1日に摂取しても良い量というのが定められていました。たとえば「卵はコレステロールを豊富に含んでいるので1日に1個まで」みたいな感じで基準が設けられていたわけです。
しかし現在では「体内のコレステロールの数値は食事で大きく変動しない」としてこの基準は撤廃されています。そもそもコレステロールは体内で作られているものが8割以上を占めており、食事から得られるコレステロール値は些細なものだったんですね
もちろん食生活を健康的なものにすることも重要ですが、コレステロール値を高めないためには適度な運動をしたり、過剰な飲酒・喫煙をしないなどといった総合的な生活習慣の改善が重要となります。
コレステロール値を上げないためには「これさえしてればオールオッケー」みたいな都合の良い対策はありません。食事・睡眠・運動といった日常的な習慣をより良いものに変えていくことが大切です。
そして、それは自然と髪の毛の改善にもつながっていきくのです。
まとめ
コレステロール値の上昇は血行の悪化を招き、それは抜け毛の原因となりかねません。
そういう意味ではコレステロールが抜け毛の原因ということもできるでしょう。
コレステロール値を上昇させないための特定の対策というものは存在せず。日常生活の習慣を全体的に改善していくしかありません。
それは髪の毛や頭皮環境を良くすることにもつながっていきます。やっていきましょう。