育毛剤
2017.08.23更新
育毛剤ってどんな効果があるの?育毛剤の有効成分と効果を徹底解説!
このページでは、育毛剤の本当の効果について解説しています。
目次
育毛剤の本当の効果!
育毛剤はその名前の通り「髪の毛を育てる」もので、主に「血行の促進」「頭皮環境の改善」を主眼においていて、髪の毛の成長をサポートしてくれます。
育毛剤は医薬部外品という医薬品のひとつ下のランク付けがされていて、「効果が弱い代わりに副作用の心配がほとんど無いもの」です。
逆に医薬品は「効果が強い代わりに副作用が出る可能性がある」、一番下の化粧品は「人体に影響のないもの」という感じです。
そして、医薬品の育毛剤は正確には「発毛剤」、化粧品の育毛剤は「養毛料」という風に区別されていて、効果だけでいうなら「発毛剤>育毛剤>養毛料」となります。
つまり、良く言えば育毛剤は発毛剤のような副作用の心配がなく、養毛料よりも効果があるバランスの取れた優れものなのです。
血行の改善や頭皮環境の改善をする育毛剤は「不健康による薄毛」「血行不良による薄毛」「頭皮環境の悪化による薄毛」にとても効果的です。
なので「発毛剤は副作用が怖いけど、なんとかして薄毛を改善したい」という人にはピッタリだと言えるでしょう。
育毛剤の注意点!
さっそく育毛剤の効果を紹介したい所ですが、その前に育毛剤を使う際の注意点を紹介します。
先程育毛剤はバランスの取れた優れものだと言いましたが、だからといって育毛剤が完璧だというわけではないのです。
育毛剤を検討する上で、注意点を知り、自分に必要かどうかを確認してみてください。
育毛剤には髪の毛を生やす効果はない!
とても多い勘違いの1つに「育毛剤を使えば髪の毛が生えてくる!」というものがあります。
最初に説明したとおり、育毛剤は髪の毛が育ちやすい環境を整えてくれるだけで、直接髪の毛が生えてくるような強い効果はありません。
ここを勘違いしていると「育毛剤が効かない…」とがっかりすることになります。
育毛剤は「副作用なく髪の毛の成長をサポートする」という目的で使い、とにかく髪の毛を生やしたい人は、髪の毛を生やす効果を持った発毛剤を使うようにしましょう。
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毛根が死んでいる人は育毛剤は効かない!
これは当たり前の話でもありますが、髪の毛を作る毛根(正確に言えば毛包)が死んでいたら髪の毛は生えてきません。
死んだものをサポートしても髪の毛が生えてくるわけがなく、育毛剤を使っても効かないのです。
これは髪の毛を生やす発毛剤でも同じことが言えます。
火傷や深い傷などで毛包が死んでしまった場合は、死んだ毛包を復活させるような薬がない限り回復できないのです。
もしも生えなくなった部分に髪の毛を生やしたいのであれば、自分の毛を移植する「自毛植毛」という手術をおすすめします。
自毛植毛について知りたい方は関連記事をご覧ください。
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AGAの人は育毛剤の効き目が悪い!
男性のハゲ・薄毛の原因のほとんどを占めるAGA(男性型脱毛症)は、男性ホルモンと男性ホルモン受容体が原因なので育毛剤では治すことができません。
育毛剤で改善できるのは血行の改善や頭皮環境を整えることだけだからです。
とはいっても、AGA+他の薄毛となっている場合は無駄になりませんし、AGAだけの人が使ったからといって不都合が出るわけでもないので「ヘアケアを完璧にしたい!」という人は積極的に使っていきましょう。
ただし、AGA自体を改善したいのであれば、AGAクリニックへ行き専門的な治療を受けることをおすすめします。
AGAの人が育毛剤を使用するときは、効果をしっかりと理解した上で使うようにしましょう。
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育毛剤の代表的な有効成分の効果
さて、育毛剤の効果は主に「血行の促進」「頭皮環境の改善」でしたが、実際にどの成分がどのような働きをしているのかが気になりますよね。
なので、次は育毛剤に含まれている代表的な成分とその効果を見ていきましょう。
センブリエキス
センブリエキスはかなり多くの育毛剤に含まれている有効成分です。
センブリエキスはその名の通り、とても苦味の強い薬草であるセンブリからエキスを抽出したものです。
育毛剤の成分として使用する際に求められている効果は「血行促進」「細胞分裂の促進」です。
髪の毛は毛母細胞という細胞が分裂して生まれてくるので、細胞の分裂を補助するセンブリエキスは育毛成分としては欠かせないものだといえるでしょう。
副作用の心配はないとされていますが、アレルギー反応を起こさないという保証はないので、滅多に起こらないとは思いますが軽く注意しておきましょう。
グリチルリチン酸二カリウム
グリチルリチン酸二カリウムは、漢方薬から医薬品、甘味料など幅広く使われている成分です。
表記名は育毛剤によって「グリチルリチン酸ジカリウム」とも表記されていますが、同一成分です。
甘味料に使われていることからもわかるように、グリチルリチン酸二カリウムはセンブリエキスとは反対にとても甘いです。
育毛剤の成分として使用する際に求められている効果は主に「炎症の抑制」です。
頭皮の炎症を抑えることで頭皮環境の改善を手伝ってくれるわけですね。
ただし、グリチルリチン酸二カリウムは大量に摂取すると副作用が出るとされています。
育毛剤に含まれている量はそこまで多くなく、頭皮に塗るだけなので普通に使っている分には関係ない話ですが、効果を焦って1度に大量に使ったりすると副作用が出る可能性があるので注意が必要です。
育毛剤は適切な量を正しく使うように心掛けましょう。
ジフェンヒドラミンHCI
ジフェンヒドラミンHCIは抗アレルギー薬や風邪薬などにも使われている成分です。
育毛剤によっては「塩酸ジフェンヒドラミン」とも表記されていますが、同一成分です。
育毛剤の成分として求められている効果は「炎症の抑制」「頭皮環境の改善」です。
ジフェンヒドラミンHCIは内服薬の場合副作用として眠気が出るとされていますが、塗り薬である育毛剤ではその心配はないようです。
その他の成分について
以上の3つが育毛剤に含まれている代表的な成分ですが、有効成分として含まれているものはたくさんあります。
たとえば、「皮脂の過剰分泌を抑える成分」「AGAの原因を抑制する成分」などですね。
これはそれぞれのメーカーが独自に配合しているものも含めると大量にあり、ここで挙げるとダラダラと長くなってしまうのでそれぞれの育毛剤に含まれる有効成分がどのような働きをするのかはその育毛剤のホームページに記載されているはずなので、そちらをご覧ください。
ハゲ・薄毛の種類や部位別の育毛剤の効果
「この人は効果がある!」「この人は効果がない!」と色々言いましたが、一番わかりやすいのは部位別に見ることでしょう。
薄毛の原因は色々あれど、それぞれが特徴的な形をしているので原因の特定が比較的かんたんなのです。
もし今ハゲ・薄毛で育毛剤の使用を考えている人は、自分の症状に当てはまるものを探して育毛剤がどのくらい効くのかを確認してみてください。
びまん性脱毛症(全体的な薄毛)に育毛剤は効く?
びまん性脱毛症は、全体的に髪の毛が細く短くなって頭皮が見えてしまう薄毛です。
びまん性脱毛症の場合は原因が大きく分けて2つ「不健康」「女性ホルモンの減少」があります。
女性ホルモンの減少による薄毛は女性に起こり、不健康による薄毛は男女ともに起こります。
不健康による全体的な薄毛の場合は育毛剤はとても効果的ですが、女性ホルモンの減少による薄毛は少し効きにくいです。
女性ホルモンが減少すると同時に頭皮環境が悪くなることが多いのですが、それは育毛剤で改善することが出来ます。
しかし、薄くなった原因自体は女性ホルモンの減少なので、そこに関しては改善は期待できません。
ただし、男性の場合はほぼ間違いなく不健康による薄毛なので、育毛剤の使用をおすすめできます。
M字ハゲ(生え際の後退)に育毛剤は効く?
まず、多くの男性が悩む生え際が後退するハゲ、いわゆるM字ハゲはほぼ間違いなくAGAなので、育毛剤は効きにくいです。
先程も紹介した「AGAの原因を抑制する成分」が入っていても、それだけで改善することは難しいでしょう。
ただし、血行不良や頭皮環境の悪化による薄毛を予防・改善することはできますし、医薬品より効果が低いとはいってもまったく効果がないわけではありません。
「医薬品よりは効きにくい」という点だけは理解して使用するようにしましょう。
頭頂部(つむじ)ハゲに育毛剤は効く?
頭頂部の薄毛、いわゆるつむじハゲもほとんどの場合はAGAなので、育毛剤は効きにくいです。
こちらも「医薬品よりは効きにくい」という点を理解した上で使うようにしましょう。
また、「本当はびまん性脱毛症だけどつむじハゲだと勘違いしている」という人が少なからずいるので、頭頂部ハゲの疑いがある人は他の部位もしっかり観察して、本当につむじハゲなのかを確認することをおすすめします。
円形脱毛症(10円ハゲ)に育毛剤は効く?
円形脱毛症は頭に10円玉サイズの脱毛斑ができる、いわゆる10円ハゲです。
原因は自分の免疫が暴走して起こる「自己免疫疾患」だという説が有力なので、育毛剤は効きにくいといえるでしょう。
ただし、脱毛斑に軽い炎症が見られることがあるので、炎症を抑える成分が配合されている育毛剤であればある程度効果が期待できます。
また、円形脱毛症の原因の1つにストレスが挙げられるので、「自分は髪の毛のために育毛剤を使っている」ということがストレス軽減の助けにもなるので、こちらもまったく無駄という訳ではありません。
円形脱毛症は皮膚科で保険を使って治療が受けられるので、育毛剤よりも安く治療できることが多いです。
「安く皮膚科で治療するか」「高く家で改善を目指すか」どちらが良いかは個人の好みになると思うので、自分の症状の重さを見て決めて下さい。
育毛剤の口コミはしっかり見よう!
最後に、育毛剤の評価を確認するときの注意点を紹介します。
多くの人が育毛剤を選ぶ時に口コミとその評価を見ると思うのですが、口コミの文章はしっかりと読むようにしましょう。
たとえば、「使ったけど生えなかった」「1ヶ月使ったけど効果がない」「使いやすい」「臭いが気にならない」といった口コミはあまり参考にしないほうが良いです。
「使ったけど生えなかった」というのは、そもそもの育毛剤の効果を勘違いしています。
「1ヶ月使ったけど効果がない」というのは少しややこしいのですが、簡単に言うと発毛剤や育毛剤は最低3ヶ月以上経たないと正確な効果が確認できないんです。
髪の毛は生え変わりの周期「ヘアサイクル」に則っているため、効果が一瞬で現れることはないんですね。
ただし抜け毛が減る、髪の毛が若干太くなるという程度の効果なら1ヶ月でも実感できることがあるので、「1ヶ月で抜け毛が減った」という口コミは参考にしても良いでしょう。
また「使いやすい」「臭いが気にならない」というポジティブに見える口コミも参考にはなりません。
使いやすさや臭いなどは効果には関係ありませんし、そもそも効果がなければいくら使いやすくて無臭だったとしても意味がありませんよね。
口コミは最低3ヶ月以上使用していて、きちんと効果を評価しているものを参考にしましょう。
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まとめ
育毛剤は頭皮の環境を整え、髪の毛の成長を助けてくれるものです。
なので、髪の毛を生やしたい人は、育毛剤ではなく発毛剤を使うようにしましょう。
育毛剤に含まれる有効成分は医薬品よりも効果が劣りますが、医薬品とは違い副作用の心配がほとんど無いので「副作用は怖いけど薄毛は改善したい」という人にはおすすめです。
AGAや円形脱毛症などは育毛剤が効きにくいですが、使っても無駄ではないのでヘアケアを完璧にしたい人は積極的に使っていきましょう。
育毛剤を選ぶときに口コミを確認する人は、その口コミがきちんと効果を評価できているのか確認するようにしましょう。
ただし、しっかりと発毛をしたいのであればAGA治療をおすすめします。
育毛剤の効果を正しく知り、正しく使ってハゲ・薄毛を改善していきましょう。