発毛剤
2017.10.20更新
デュタステリドで初期脱毛は起こる?その期間は?
このページではデュタステリドの初期脱毛について解説します。
デュタステリドの効果や副作用を知りたい方は「デュタステリドの効果と副作用を解説」の記事を、その他の発毛剤との違いを知りたい方は「日本で認可されているAGA治療薬6選」の記事を参照してください。
目次
デュタステリドで起こる初期脱毛とは
デュタステリドを飲み始めると、治療の最初の頃に大量の抜け毛が発生することがあります。
この「治療開始直後に今まで以上の抜け毛が発生してしまう現象」がいわゆる初期脱毛です。
初期脱毛は新しく作り出された毛が古い毛を押し出すようにして抜けさせてしまうことによって起こる現象と考えられています。
デュタステリドの初期脱毛については詳しいことがわかっているわけではありませんが、そのメカニズムは次のように考えられています。
デュタステリドの服用直後はヘアサイクルが最初からやり直しになる
AGAによる抜け毛は、脱毛因子と呼ばれる物質が毛母細胞(毛を作っている細胞)にはたらきかけて、成長途中にも関わらず抜けさせてしまうことによって起こっています。
デュタステリドはこの脱毛因子を作らせないことによってAGAを治療している薬です。
しかしデュタステリドの一番最初の使い始めは、毛母細胞はデュタステリドの効果を受けることなく既に脱毛因子の効果を受けた状態のままです。
このとき、デュタステリドの効果を受けた毛母細胞は一旦ゼロから毛を作り直しているのではないか、と考えられているのです。
抜けるのを待っていた「死んだ毛」が押し出される
本来は成長が止まった毛は毛穴に刺さったまま自然と抜け落ちるのを待っています。
しかし、デュタステリドによって新しく毛が作り出されるのが早まると、自然と抜け落ちるよりも早く新しく作られた毛が古い毛を押し出してしまいます。
そのため、本来であればゆっくりと時間をかけて抜けるはずだった毛が一気に抜け落ちてしまうというわけです。
ここでのポイントは、初期脱毛で抜けている毛は遅かれ早かれ抜けていたはずの死んだ毛だということです。
AGAによる抜け毛は成長途中の生きた毛が抜けているのに対して、初期脱毛で抜けているのは成長が止まった死んだ毛です。
つまり、初期脱毛は薄毛症状によって抜けた毛ではないのです。
デュタステリドの初期脱毛は薬が効いてきた証拠!
初期脱毛は発毛剤の効果によって起こっているので副作用と言えば副作用ですが、別の視点から見れば「薬の効果が現れてきた証拠」とも言えます。
古い毛が押し出されているということは、つまり新しく毛が生えてきているということですからね。
それに初期脱毛は死んだ毛が前倒しで抜けているだけで、必ず収まるものなので気にする必要はありません。
副作用というよりも「治療の必要経費」と考えるのがいいかもしれません。
デュタステリドと併用しているミノキシジルによる初期脱毛である可能性も!
デュタステリドは多くの場合、ミノキシジルと併用した薄毛治療で使用されています。
詳しくは「ミノキシジルの初期脱毛」の記事で解説していますが、ミノキシジルは休んでいる毛母細胞に毛を生やすようにはたらきかける効果を持っています。
そのため、本来であれば成長の止まった毛が抜けるまで休んでいるはずの毛母細胞がいつもより早く毛を作ってしまうんですね。
こうなると、先ほど説明したような「死んだ毛を押し出す初期脱毛」が起こりやすくなります。
ミノキシジルも今まで悪くなっていた毛周期を改善して毛を生やす薬なので、初期脱毛が起こりやすいのです。
もしもデュタステリドとミノキシジルを併用している場合は、ミノキシジルによって初期脱毛が起こっている可能性も高いと言えるでしょう。
デュタステリドの初期脱毛期間はどれくらい?
デュタステリドでも併用しているミノキシジルによって引き起こされる初期脱毛でも、1ヶ月くらいで収まるとされています。
ただ、初期脱毛がどれくらい続くかは薬の効き具合によって大きく変わってくる個人差の激しいものなので、一概に期間を言い切るのも難しいのです。
クリニックの医師には「AGA治療を始めると初期脱毛という症状が起こって、最初の1~2ヶ月くらいは抜け毛が増える」と説明してくれる方が多いのですが、これが一番正しい説明だと私は思います。
個人差があるので1ヶ月以内で終わったり、あるいは2ヶ月かかることもあるとは思いますが、とりあえず「初期脱毛はずっと続くわけではない」ということは知っておいてください。
もし初期脱毛がずっと続いていたら?
もし初期脱毛が3ヶ月も4ヶ月も続いている場合、それはもしかしたら初期脱毛ではないのかもしれません。
もともと薬が効きにくい体質だったりして薄毛治療が正常に行えていない可能性があるので、AGA・薄毛治療専門のクリニックを受診して医師の判断を仰いでください。
まとめ
デュタステリドによる初期脱毛は、本来自然に抜けるはずの毛が発毛剤によって早めに成長した毛によって押し出されるようにして抜けることによって起こる現象です。
薬の副作用と言えば副作用なのですが、成長が止まった「死んだ毛」が抜けているだけなので心配する必要はありません。
期間は個人差が大きいですが、だいたい1~2ヶ月とされています。
もし初期脱毛がそれ以上の長期間に渡って続いている場合は初期脱毛でない可能性があるため、薄毛治療専門のクリニックを受診して医師に判断してもらうのがよいでしょう。
この時個人で治療していると、原因が特定しにくかったり相談する相手がいない可能性があります。 できるだけクリニックで治療を開始するのがおすすめです。