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プロペシアは肝臓に障害が出るって本当?データで知る正しいプロペシアの副作用

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「プロペシアを飲むと肝機能障害になる」と説明しているページは数多くあります。

このページでは、本当にプロペシアを飲むと肝機能障害が起こるのかを徹底的に検証していきたいと思います。

プロペシアそのものについて知りたい方は「プロペシアを徹底解説」の記事を参考にしてください。

1分でわかる!プロペシアと肝機能障害

プロペシアに肝機能障害の副作用が確認されているというのは本当。

海外の使用調査において943例中0.2%(約2人)に肝機能障害の副作用が確認された。

それゆえにプロペシアは「もともと肝機能障害を抱えている患者には慎重に投与すること」とされている。

ただし、プロペシアで肝機能障害が起きたという例は海外のみでしか確認されておらず、日本では医療データのない自発報告以外では確認されていない。

つまり、日本で本当にプロペシアだけが原因で肝機能障害が起きたというデータはない。

このことから、もともと肝臓に異常をきたしていない健康な患者がプロペシアの服用が原因で重篤な肝機能障害を起こすことは考えにくいと言える。

プロペシアの分解は肝臓で行われるため、プロペシアの服用が肝臓にある程度の負担をかけるのは事実だが、あたかも「プロペシアが原因で肝臓が使い物にならなくなる」ような恐怖を煽り立てている情報は信頼性がないと言える。

海外の試験ではプロペシアによって0.2%の患者が肝機能障害を起こしたという結果がある

まず「本当にプロペシアに肝機能障害の副作用があるのか」という点についてですが、これに関してはあると言っていいでしょう。

プロペシアの使用成績調査において、943例中0.2%(約2名)に肝機能障害の副作用が出たというデータがあります

使用成績調査
943例中5例(0.5%)に5件の副作用が認められた。主な症状はリビドー減退2例(0.2%)、肝機能障害2例(0.2%)等であった。〔再審査終了時〕

このことから、プロペシアはもともと肝機能障害を持っている患者には十分に注意して処方し、場合には投与を中止するように定められています。

日本ではプロペシアが原因で肝機能障害が起こったというデータはない

ただし、上で示したデータは海外の試験によるもので、日本でのデータではありません。

日本の試験では肝機能障害が起こることがなく、また「肝機能障害が起こった」という報告があっても患者のデータ不足で「本当にプロペシアだけが原因で肝機能障害が起こったのかがわからない」という状態だったため、日本においてプロペシアで起こる肝機能障害は「頻度不明」とされています。

よって、本当にプロペシアだけが原因で肝機能障害が起こるかは怪しく、少なくとも「プロペシアを飲むと高確率で肝臓に異常が出るようなことはない」と言えます。

ちなみに、なぜ肝機能障害が「頻度不明」として扱われるかは以下のような理由があります。

外国人と日本人では副作用の出方が違う

日本人と外国人では人種が違うため、日本人では起こらなかった副作用が外国人では起こったり、逆に外国人では起こらなかった副作用が日本人には起こったりします

過去に起こった有名な事件として、「イレッサ」という海外で安全とされている抗がん剤を十分に試験せず日本で承認したところ、日本人からは多くの副作用が出たというものがあります。

海外でのデータは日本人の副作用を確認する上では参考程度にしかならないのです。

国内で報告されたデータが情報不足の自発報告だった

臨床試験などのきちんとした試験であれば、その患者の健康状態や持病、生活環境がすべてデータとして残るため、本当にプロペシアが原因で肝機能障害が起きたのかどうかがわかります。

しかし、個人的にプロペシアを飲んでいただけの人から「私は肝機能障害が起きました」と報告された場合、本当にプロペシアが原因だったのかがわかりません。

もともと肝臓の機能に以上があったのかもしれないし、プロペシア以外が原因で肝機能障害を起こしたのかもしれません。

これはあとから患者のデータをとっても判断できないため、「このような報告もあった」という参考にしかならないのです。

国内で報告された肝機能障害の副作用はすべてこういった自発報告であるためにデータの信頼性がないのです。

副作用の危険性を必要以上に煽り立てる人物は信用しないほうがいい

プロペシアの副作用について調べると「プロペシアには肝機能障害を起こす副作用があるから使うべきではない!副作用の出ない育毛剤を使うべきだ!」と必要以上に副作用の危険を煽っている人物を見かけます。

ですが、あたかも「プロペシアを飲むと高確率で肝臓に異常が発生する」という文体で危険性を喧伝している人物は信用すべきではありません

確かにプロペシアで肝機能障害が起こってしまう可能性はあります。

前述したとおり、日本においては頻度不明とは言え海外では試験でも0.2%の患者が肝機能障害を起こしていますし、日本でも自発報告ですが肝機能障害の報告があります。

しかし、これらのデータは「プロペシアを使うべきではない」などとネガティブキャンペーンを打ち出せるような数値ではないと言っていいでしょう。

これらの情報からプロペシアを使うかどうかの判断はあなた次第ですので「プロペシアは絶対安全だから使うべき」とまでは言いませんが、少なくとも「大多数の人が肝機能障害を起こしてしまう危険な薬物」ではないのは確かです。

プロペシアについて言及するなら正確なデータを元に正しく評価すべきであって、危険薬物のように語っている人物は信用すべきではないと言っていいでしょう。

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まとめ

プロペシアは海外の使用調査において943例中0.2%(約2人)に肝機能障害の副作用が確認されたため、肝機能障害の副作用があることは事実と言っていいでしょう。

ただし、この試験は海外で行われたもので、日本では肝機能障害の副作用が実際に確認されてはいません。日本における肝機能障害の発現率は不明(報告はあるが確認はされていない)という扱いです。

つまり、日本で本当にプロペシアだけが原因で肝機能障害が起きたというデータはないため、現在は「もともと肝機能障害を抱えている患者には慎重に投与すること」として使われています。

このことから、もともと肝臓に異常をきたしていない健康な患者がプロペシアの服用だけが原因で重篤な肝機能障害を起こすことは考えにくいと言えます。

少なくとも、プロペシアが高確率で肝臓に異常をきたす薬というわけではないのは確かでしょう。