発毛剤
2017.10.25更新
ミノキシジルの副作用で動悸が起こるって本当?原因と対策!
このページでは、ミノキシジルと動悸の関係について徹底的に解説していこうと思います。
目次
ミノキシジルの副作用で動悸が起こるって本当?
それでは、まずミノキシジルの副作用で動悸が起こるのか?という疑問に答えましょう。
結論から言うとミノキシジルで動悸は起こる可能性があります。
もちろん個人差もあるので動悸が起こらない人もいますが、誰にでもミノキシジルを使って動悸が起こる可能性はあります。
次は、ミノキシジルで動悸が起こる理由を紹介したいと思います。
ミノキシジルで動悸が起こる理由
ミノキシジルを使って動悸が起こる理由ですが、これはミノキシジルが生まれた経緯と、その効果が深く関係しています。
もともとミノキシジルは高血圧の薬!
まず、ミノキシジルと動悸が起こる心臓の関係ですが、これはミノキシジルの生まれた経緯を見てもらえばわかると思います。
ミノキシジルは今でこそ「毛を生やす薬」として使われていますが、もともとは髪の毛を生やすために作られたものではありませんでした。
ミノキシジルは元々高血圧の治療をするための「血管を拡張する薬」として開発されていたんです。
血管を拡張して血流を良くすることで、血圧を下げようということですね。
しかし、途中で「毛が生える」という副作用が確認されて、その副作用を逆手に取って「毛を生やす薬」として開発されるようになったのです。
なので、本来ミノキシジルは「血管」と「血流」に影響を与える薬なんですね。
心臓も血管や血流と深く関係していますから、心臓関係の副作用が出てもおかしくないのです。
ミノキシジルは動脈にしか効かない!
それで、なぜ血管を拡張したら動悸が起こるのか。という点ですが、これはミノキシジルの効果が原因です。
ミノキシジルは血管を拡張すると言いましたが、実は全ての血管に効くわけではなく、ミノキシジルは静脈には効かず、動脈にしか働かないんです。
動脈と静脈を簡単に説明すると、動脈は心臓から血液を運ぶ血管で、静脈は心臓に血液を戻す血管です。
ミノキシジルは動脈働きかけて血管を拡張し、血流を増やすのですが、静脈は拡張しないため動脈から流れてくる血流量を静脈で緩和することができずにそのまま心臓に戻っていきます。
心臓はいきなり大量の血液を送られたわけですから、再び動脈に大量の血液を送ろうと頑張ってしまうんですね。
その結果、普段よりも心臓が大きく鼓動したり、早く鼓動する、それが動悸になってしまうんです。
ミノキシジルの血管拡張作用は動脈に主として作用し,静脈には作用しません.
そのため,動脈側で増えた血流量は静脈で緩衝されることなくそのまま静脈環流量として心臓にもっどってきますので心拍出量が著明に(通常の数倍)増 加します.
これに見合うだけの酸素供給がない場合には,狭心症発作を起こします.
また、ミノキシジルによって急に血圧が下がると、「交感神経系」(内蔵の働きをコントロールする神経)が活性化され、その結果心臓大きく動き動悸が起こることもあるようです。
ミノキシジルによって血圧が急激に低下すると,反射的に交感神経系が活性化されますから,このことも心収縮力と心拍出量が増加する要因になります.
ミノキシジルの種類
ところで、ここまではミノキシジルと一言に呼んでいましたが、ミノキシジルにも種類があることをご存知ですか?
実は、ミノキシジルには塗って使うタイプの外用薬と、飲むタイプの内服薬があります。
それぞれ効果の強さや心臓に与える影響も違いますので、ミノキシジルでの動悸が不安だという人は、ミノキシジルの種類についても確認しておきましょう。
ミノキシジル外用
ミノキシジルの外用は、日本では「リアップシリーズ」、海外では「ロゲイン」などが有名です。
頭皮に直接塗って使うため、基本的に成分は頭皮にしか浸透しません。
さらに、頭皮には不純物の侵入を防ぐためのバリアがあるため、塗った成分のすべてが吸収されるわけではありません。
なので、ミノキシジルは頭皮にそれなりの効果を与えますが、動悸が起こるほど血管に強い影響を与えるとは考えにくいです。
実際、ミノキシジル配合外用薬である「リアップ」の副作用を調べた特別調査では、以下のような結果が出ています。
2.調査結果
特別調査において報告された副作用の発現状況は別紙(2)表1及び別紙(3)表1に示すとおりで、副作用発現症例は3,072例中271例(8.82%)、378件であった。
378件の内訳は、「適用部位そう痒感」123件、「適用部位発疹」43件、「頭部粃糠疹」33件、「接触性皮膚炎」32件、
「適用部位紅斑」31件、「適用部位刺激感」13件、「頭痛」10件、
「浮動性めまい」「動悸」「適用部位乾燥」「血圧上昇」が各6件、「適用部位疼痛」
「適用部位熱感」「適用部位腫脹」が各4件、
「末梢性浮腫」「適用部位分泌物」「心拍数増加」が各3件、
「眼痛」「耳鳴」「発疹」「裂毛」「蕁麻疹」「皮膚のつっぱり感」「適用部位炎症」「適用部位発汗」「適用部位変色」「適用部位びらん」「適用部位痂皮」が各2件、
「不眠症」「体位性めまい」「感覚鈍麻」「睡眠の質低下」「眼瞼炎」「眼充血」「霧視」「心不全」「ほてり」「腹痛」「上腹部痛」「紅斑」「毛髪変色」「毛髪障害」「多毛症」「そう痒症」「脂漏性皮膚炎」「夜間頻尿」「適用部位浮腫」「胸痛」「浮腫」「適用部位異常感覚」「適用部位皮膚剥脱」「アラニンアミノトランスフェラーゼ増加」「眼圧上昇」「血中アルカリホスファターゼ増加」が各1件であった
これを見てもらえばわかるように、リアップを使って副作用が報告されたのは3,072例中の271例、8.82%です。
これが多いととるか少ないととるかは人によると思うのですが、動悸に関係しそうな副作用は「動悸」「心不全」「胸痛」の合計8件、全体でいうと約0.2%ですね。
ミノキシジル外用のリアップを使って動悸が起こる確率は0.2%。
外用薬ではほとんど動悸が起こらないことがわかります。
ただ、先程も言ったように、その分効果も緩やかなので注意しましょう。
【関連記事】
ミノタブ(ミノキシジル内服)
ミノキシジルの内服は一般的にミノキシジルのタブレット、略して「ミノタブ」と呼ばれています。
成分を体内に取り込むため、頭皮のバリアに防がれる外用薬よりも高い効果が期待できます。
しかし、ミノタブはその分副作用も強めです。
具体的には「めまい」「胸痛」「動悸」などの症状が出ます。
これらはミノキシジルの効果を強く受け、血圧が下がることで、動悸は先ほど紹介した通りの仕組みで起こります。
効果が強い代わりに副作用も強い。
それがミノタブです。
ちなみにミノタブは国から認可を受けていないため、正確な副作用のデータはありません。
動悸が出たらやめたほうが良い?
ミノキシジルを使用している人からたまにされる質問がこれ、「動悸が出たけど、やめたほうが良いですか?」。
これはもう基本的に答えは1つ「動悸が出たなら、とりあえず使用をやめたほうが良い」です。
正直、人によっては「使い続けてたら治った」「濃度を下げたら治った」ということも全然あるんですが、直接状態を確認できる医師がいないならおすすめできません。
動悸が起こるということは、心臓が大きく働いている状態ですので、酷い場合ですと命にかかわる危険もあります。
自分の判断でミノキシジルを使用して動悸が出た場合は、基本的に使用を中止して医師に相談することをおすすめします。
プロペシアとミノキシジルは併用しても大丈夫?
「ミノキシジルとプロペシア(フィナステリド)を併用しても大丈夫ですか?」これも結構多い質問です。
結論から言ってしまうと、併用しても大丈夫です。
プロペシアに限らず、フィナステリドやデュタステリドと言った成分はホルモン系に影響を与えるもので、血管や心臓には作用しません。
なので、基本的に併用したからといって動悸がひどくなったり、いきなり動悸が起こることはありません。
むしろフィナステリドとミノキシジルの併用はAGA治療の基本となっていますから、それぞれの副作用を考えなければむしろ併用をおすすめします。
フィナステリドやデュタステリドについて、フィナステリドとミノキシジルの相性についてはそれぞれ関連記事をご覧ください。
【関連記事】
- 「フィナステリドの効果と副作用を徹底解説!」
- 「デュタステリドの効果と副作用を徹底解説」
- 「フィンペシアとミノタブの相乗効果で治療力アップ!?フィンペシアとミノタブ(ミノキシジルタブレット)の併用を解説」
ミノキシジルで動悸が出にくくする方法
ここまでミノキシジルと動悸の関係を解説してきたわけなんですが、「動悸は怖いけどミノキシジルは使いたい」という人もいると思います。
なので、次はできるだけ動悸を起こさないようにする方法を紹介したいと思います。
もちろん、薬の副作用の話ですので絶対に動悸が起こらないというわけではありません。
あくまでも動悸のリスクを減らすための方法として参考にしてください。
ミノタブを外用薬に変える
まず動悸を避けるために一番にあげられる方法は「ミノタブを外用薬に変える」です。
何回か説明しているように、ミノタブは効果が高いため動悸の副作用も比較的出やすいです。
一方で外用薬は効果が緩やかな代わりに動悸の副作用はほとんどありません。
効果は多少落ちますが、動悸が怖いのならまずは外用薬を使いましょう。
ミノキシジルの濃度を下げる
次にあげられる方法が「ミノキシジルの濃度を下げる」です。
これはもう単純に、ミノキシジルの働きを弱くするためですね。
濃度が下がれば効果が下がる。
効果が下がれば動悸になる確率も下がるというわけです。
ミノキシジルを使う頻度を減らす
最後にあげられる方法は「ミノキシジルを使う頻度を減らす」です。
これも「濃度を下げる」と同じく、使う頻度を減らしてミノキシジルの効果を弱くするのが目的です。
ただ、ミノキシジルの頻度を減らすとそれだけミノキシジルの効きにムラが出ますから、あまり頻度を下げすぎないように気を付けましょう。
ミノキシジルは医師の判断のもとで使うのことをおすすめ!
最後に、ミノキシジルの使い方について少しだけ注意というか、アドバイスをしようと思います。
それは「ミノキシジルは医師の判断のもとで使う」ということです。
動悸もそうですが、ミノキシジルには色々と副作用があります。
ミノキシジルは血管や心臓に影響を与えますから、素人の判断で自由に使うのは危険でおすすめできません。
AGAクリニックの医師であれば、「それが副作用なのか」「副作用が出たときどうすればよいのか」などをプロの目で判断してくれます。
ミノキシジル以外の治療のも対応していますから、もしもミノキシジルが使えなくなっても、別の手段で治療を継続することができます。
多くのAGAクリニックは無料カウンセリングに対応していますから、一度話だけでも聞いてみてはいかがでしょうか?
まとめ
ミノキシジルはもともと血流に関係する薬なので、心臓にも影響を与え、動悸が起こる可能性があります。
しかし、ミノキシジルの外用薬は内服薬に比べて効果が緩やかなため、動悸が怖い人は外用薬の使用をおすすめします。
また、ミノキシジルの使用に不安がある人は、AGAクリニックの無料カウンセリングを受け、医師に相談してみることをおすすめします。