男性の抜け毛対処法！原因と対策まとめ

この記事を読んでいるということは、あなたの抜け毛は体感でかなりの量になっているのだと思います。

「朝起きたときに枕に落ちている毛の量が増えている」
「この抜け毛を皮切りに自分の薄毛人生が始まるんじゃないか」
「薄毛の家系だから自分も薄毛になるんじゃないか心配だ」

こういった悩みが頭をぐるぐると回り続けているのではないでしょうか？

そんなあなたにおすすめしたいのがセルフでできる「異常抜け毛チェック」です。

もちろん私たちは医者ではないので、「私は○○脱毛症で、治療するのに必要な薬品は△△をxミリグラム。毎日朝晩に1錠服用だ」というレベルの診断はできません。

ですが、「この抜け毛はヤバいのか、それともヤバくないのか？」くらいのことならセルフ診断ができるのです。

この抜け毛はハゲになるの？ ならないの？ 抜け毛の形と量でセルフチェック！

毛が抜けてしまったあなたが今一番気になっているのは、「この抜け毛は何かヤバい脱毛症の始まりなんじゃないのか？」ということだと思います。

いくら毛髪は抜けるものだといっても、実際に排水溝を眺めたら「いくらなんでもこりゃないでしょ」という気持ちになってしまうもの。

そんなときに重要なのが抜け毛のセルフチェックです。

抜け毛のセルフチェックでは、以下の3点をチェックします。

• 抜け毛の太さ
• 抜け毛の毛根の形
• 抜け毛の量

この中でも特にチェックしてほしいのが毛の太さと毛根の形です。

毛が細くなっていないか、毛根の形はどうなっているのか、といったポイントを観察することで、その抜け毛が正常なのか、異常なのかがわかります。

太くて毛根が丸い抜け毛が多ければ気にする必要なし！

私たちの髪の毛は生え変わりの周期が決まっていて、だいたい5年ほどの周期で脱毛と発毛を繰り返しています。これを「ヘアサイクル」といいます。

どんなに健康な人でも「一旦生えた毛が永久に生え続ける」なんてことはありません。髪の毛には5年前後の寿命があるのです。

正常な抜け毛は、このヘアサイクルに従って抜けた抜け毛のことです。名付けるなら寿命抜け毛とでも呼ぶべき抜け毛でしょうか。

そして寿命抜け毛は簡単に見分けることができます。寿命抜け毛は下のイラストのように毛根の形がしっかりと残っているのです。

この画像のように毛根部分が膨らんでいる抜け毛を、専門的には「棍棒毛」または「クラブヘア」と呼びます。毛根の形が棍棒に似ていることからついた名称です。

この棍棒毛は、ヘアサイクルの寿命で抜けた毛であり、すなわち円形脱毛症などの病気による抜け毛でない証明でもあります。

ですから、太さや長さがしっかりしている棍棒毛は健康な抜け毛ということになるのです。

透明な皮膚片がくっついてるのは引っ張られて抜けた「無理やり抜け毛」

抜け毛の中には、毛根付近に皮膚のようなものがくっついているものがあります。

これは、本来まだ抜けるべきでない成長途中の毛が、強い力をかけて無理やり引っこ抜かれた抜け毛の特徴です。

毛根部分を包んでいる皮膚っぽいものは「内毛根鞘」といって、頭皮の中にある段階の毛がしっかり細胞分裂できるようにサポートしているものです。名前のとおり、毛根の鞘というわけですね。

内毛根鞘は髪の毛が成長すれば自然消滅するため、寿命抜け毛には存在しないのですが、成長期の毛を無理やり抜くとたまにくっついてくることがあります。

この「無理やり抜け毛」は毛根部分が何か重要そうな物質に包まれているため、「毛が生えるために必要なものを抜いてしまったのでは！？」と勘違いしてしまう人もいますが、これは大したことのない細胞がくっついているだけです。この毛が抜けた跡地がハゲになってしまうことはないので安心してください。

無理やり抜け毛は薄毛を引き起こす抜け毛ではないので気にする必要はありません。ある意味では異常な抜け毛とも言えますが、薄毛とは無関係です。

ただし、無理やり抜け毛があまりにも多いなら、日常的に髪の毛を強く引っ張りすぎている可能性があります。数本程度であれば問題ないのですが、何十本も無理やり抜け毛があるなら、洗髪やヘアケアを丁寧に行ったほうがいいでしょう。

毛根に向かって細くなっているのは病気の抜け毛「萎縮毛」

正常な寿命抜け毛は毛根に近づくにつれてどんどん太くなっていきますが、何らかの原因で毛根が攻撃を受けている場合は、棍棒網とはまったく逆の形をした抜け毛になってしまいます。

それが毛根に向かって細くなっていく抜け毛の「萎縮毛」です。

これらの形をした抜け毛は「抗がん剤」など脱毛の副作用がある薬を使っているときや、「円形脱毛症」になったときに多く見られる抜け毛です。

萎縮網は毛根での細胞分裂が止まったせいで抜けてしまった病的な抜け毛です。

萎縮毛が多く見られる抜け毛は、AGAとはまた別の症状です。抜け毛チェックで萎縮毛が目立つようであれば皮膚科などの医療機関を受診した方がいいでしょう。

寿命抜け毛でも本数が多かったり、細く短いものが目立つようならAGAの始まり！

「寿命抜け毛は健康な抜け毛」と言いましたが、これには例外がふたつあります。抜け毛の本数が多すぎるケースと、太さや長さが未熟なものが目立つケースです。

抜け毛の本数が多すぎるのは危険信号！

健康な人であれば、1日の抜け毛の本数は70本～100本くらいに収まります。

詳しくは「髪の毛は1日に何本抜ける？髪の毛の総本数から1日の抜け毛を数学的に解明！」の記事で解説していますが、髪の毛に生え変わりの周期があるので数学的に計算するとどれだけ健康でもこれくらいは抜けてしまう計算になります。

なので、抜け毛の本数が1日に200本以上くらいになってくるとなんらかの脱毛症の疑いが強まってきます。

特に考えられるのが「AGA（男性型脱毛症）」です。

AGAは男性ホルモンと遺伝によって引き起こされる脱毛症なのですが、AGAによる抜け毛は棍棒毛になるという特徴を持っているんですね。

なので、傍目には健康な抜け毛に見えてしまうんです。

AGAによって抜けてしまったかどうかを見抜くときに重要となる指標のひとつが抜け毛の本数です。

メカニズム的には正常な抜け毛と同じでも、脱毛症によって毛が抜けているせいで抜け毛の本数だけは正常な抜け毛よりも大きくなります。

作業としてはかなりキツいかもしれませんが、自分の抜け毛を回収して本数が増えていないかを確認してみましょう。

細すぎる抜け毛が多いとAGAの疑いが！？

また、細すぎる抜け毛や短すぎる抜け毛が多い場合もAGAによる異常な抜け毛である可能性が高いです。

AGAは強制的に抜け毛を引き起こす物質を作り出し、髪の毛が成長途中の状態でも抜けさせてしまうという症状を引き起こします。

AGAに関する詳細な解説は「男性型脱毛症「若ハゲ」、AGAとは？」を参照してほしいのですが、要するにAGAになると髪の毛の寿命がどんどん短くなっていくのです。

本来なら5年かけて成長するはずだった髪の毛が、寿命の減少によって4年とか3年で成長が止まってしまうと、成長期間が短かった分だけ普通の抜け毛よりも細かったり短かったりします。

こういった細く短い毛が多いのであれば、AGAである疑いが強まるというわけなのです。

抜け毛チェック時の注意点

抜け毛チェックの注意点としては、できるだけ多くの抜け毛を確認するということが挙げられます。

なぜなら、たった数本の抜け毛を確認するだけでは、他の抜け毛すべてが同じ状態なのかどうかはわからないからです。

極端な話をしてしまえば、「正常な抜け毛を5本確認したけど、見てない残りの数十本は全部異常だった」というパターンがあるのです。

抜けた毛すべてをチェックするのが理想ですが、正常な量でも1日あたり70本から80本ほどになる抜け毛を全部かき集めるのは到底不可能です。

なので、最低でも20本から30本ほど集めたら確認作業に入ってもらって大丈夫です。もちろん、数は多ければ多いほどセルフチェックの信頼性がグッと増します。

洗髪時は特に毛が抜けやすいため、私としてはお風呂場の排水口から回収するのがもっとも楽でおすすめです。

異常な抜け毛を増やさないための予防・対策

抜け毛はヘアサイクルによって起こる正常なできごとですから、抜け毛を0本にすることは不可能です。

しかし、異常な抜け毛を減らして健康的な髪や頭皮環境を作ることは十分に可能です。

抜け毛を減らすのではなく、抜け毛を健康にしていくという考え方で対策をしていきましょう。

十分な睡眠、健康的な食事など健康的な生活習慣を心がける

抜け毛対策において、まず大事なのは身体の健康です。

「おいおいおい、おれは抜け毛を減らす方法が知りたいんだ。何が頭皮に効果的なのか教えろ」と思う方もいるかもしれませんが、その考えは間違いです。

身体的な問題を対策するとき、まず根本的な生活習慣から見直すのは鉄則中の鉄則です。

数学の勉強をするとき、いきなり積分の解き方から学んだってどうしようもありませんよね？　まずは数I、数IIと基礎を固めてからより細かい面での対策をしていくはずです。

抜け毛対策もそれと同じ。健康な髪の毛はまず健康な肉体からです。

偏食はやめて、外食の回数は減らす、毎日0時を周る前には寝て、昼夜逆転の生活を送らないようにする。

こういった基本的な生活習慣の見直しが抜け毛対策の重要な土台となります。

日頃から丁寧に頭皮ケアを行い、髪の毛がしっかりと育つようにする

健康的な生活が整ったところで、いよいよ抜け毛をケアしていく方向に対策をしていきましょう。

まず、いつでもできてお手軽なのが頭皮マッサージです。

いくら身体がばっちり栄養を補給できていても、頭皮までしっかり栄養が届いていないといったことはよく起こりがちです。

頭皮マッサージは頭皮に栄養を運んでいる頭皮の血行改善が期待できるため、特殊な道具や薬品を使わなくとも高い効果を得られます。

頭皮マッサージの詳しい方法は「自宅で簡単！ 道具の要らない頭皮マッサージで薄毛・抜け毛を予防しよう！」で詳しく解説しているので、こちらを参考にしてください。

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根本的な薄毛対策はどうすればいい？

根本的な薄毛対策を行いたい場合は薄毛治療専門の病院で治療を受ける必要があります。

というのも、男性の薄毛は健康状態とは無関係に進行する「AGA（男性型脱毛症）」であるケースが多く、現代の医学では薄毛治療薬の「プロペシア」か「ザガーロ」を使わなければAGAの進行は止まらないからです。

根本的にAGAを解決しようと思ったら医学的な治療は必須と言っていいでしょう。

病院に行きたくないという気持ちがあるのもわかりますが、現時点で医学的治療の代わりとなる選択肢は存在しません。

「病院に行かない」ことを選んだ場合は通院している人に比べて不利な状況になってしまうことは覚えておきましょう。