抜け毛
2017.05.23更新
抜け毛が止まらない!急にごっそり抜け始めた抜け毛を減らして予防するための簡単抜け毛対策3選
私たちは「抜け毛対策」というとついつい医学的な治療法を思い浮かべがちですが、実は不健康が原因で引き起こされる抜け毛については日常的な習慣に気をつけるだけで十分に対策ができます。
そこで今回は誰でも簡単に、今すぐにでも始められるような対策を3つご紹介し、さらに「世の中では薄毛対策とは言われているが、実際には別にやらなくてもいいこと」なども解説していきたいと思います。
簡単抜け毛対策3選
抜け毛対策には様々な方法がありますが、今すぐ手軽に実行できて、なおかつ重要なものは次の3つです。
- 健康的な食事
- 十分な睡眠時間
- 正しいシャンプー
いずれも抜け毛対策を語る上では外せないものばかりですので、ひとつひとつ確認していきましょう。
健康的な食事を摂る
私たちの身体は何をするにも栄養を必要としています。
心臓を動かす、呼吸をする、歩く、走る。とにかくあらゆる行動に栄養が必要となりますし、それは「髪の毛を成長させる」という点についても例外ではありません。
抜け毛を対策する上で、まず何においても重要となってくるのが健康的な食生活の確保です。
身体が必要としている栄養は基本的に食事でしか手に入れることができません。
髪の毛が健康的に成長できるかどうかは食事にすべてがかかっていると言っても過言ではないくらいです。
よく「髪の毛に良い食べ物」を食べたほうがいいとか「髪の毛に悪い食べ物」は食べないほうがいいといった情報を目にしますが、実際のところは髪の毛に良い食べ物だけを選んで食べておけば万事オッケーということはありません。
重要なのは身体すべてを健康的に保つことです。
もし仮に「髪の毛に良い食べ物」ばかりを食べたとしても、他の栄養素が足りなくて栄養失調状態になれば髪の毛は抜けてしまいます。
ですので、「これは髪の毛にとって良い食べ物なのか」といったことはあまり気にせず、人間が健康的に生活できるだけの栄養素を摂取することを念頭においた食生活を心がけましょう。
十分な睡眠時間を確保する
髪の毛の成長と密接な関わりと持っているもののひとつに「成長ホルモン」という物質があります。
成長ホルモンは細胞分裂を活発化させる効果を持ち、骨や筋肉の成長にも一役買っているすごい物質なのですが、髪の毛の成長もまた「毛母細胞」という細胞の細胞分裂ですから、成長ホルモンが非常に重要な役割を持っているわけなんです。
この成長ホルモンは睡眠中に分泌されるという特徴を持っています。
ですから、髪の毛の成長のために睡眠は必要不可欠な要素と言えるでしょう。
また、「睡眠中の成長ホルモン分泌にはゴールデンタイムがあり、10時から2時の間が好ましい」などとよく言われていますが、あれは嘘なので気にする必要はありません。
医学的には「成長ホルモンが多く分泌されるのは眠り始めてから3時間後」と証明されており、十分な睡眠時間さえ確保できていれば成長ホルモンはきちんと分泌されます。
ただし、いくら「何時に寝ても成長ホルモンが出る」と言っても、昼夜逆転すると体内時計が狂ってしまって別の要因で体調不良が起きてしまいますから、昼夜逆転などせず、夜間に十分な睡眠を取ることを心がけるようにしましょう。
正しい方法でシャンプーを行う
シャンプーは髪の毛や頭皮を清潔に保つために欠かせないものですが、方法を間違えるとフケや頭皮の炎症といった弊害を引き起こす要因となりかねません。
そうならないために重要なのが正しくシャンプーを行うことです。
詳しくは「排水溝に絡みつく抜け毛とさよなら!正しいシャンプーの使い方」で解説しているのでこちらを参照して欲しいのですが、ざっくり言うと以下の5点がシャンプーのポイントです。
- お風呂前にブラッシングでほこりを落とす
- 整髪料などをお湯で洗い流す
- シャンプーを直接頭皮につけるのではなく、まず手で泡立てる
- 指の腹で頭皮を揉むようにしっかり洗う
- 洗い残しがないようにシャンプーを洗い流す
もっともNGな行為は「シャンプーの洗い残しを頭皮に残してしまう」ことですので、確実にシャンプーを洗い流すことを心がけ、上記の5点をしっかりと行なっていきましょう。
節度を守れば飲酒・喫煙はやめなくてもいい!
抜け毛対策としてよく言われている対策のひとつに「飲酒・喫煙は抜け毛の原因なのでやめたほうがいい」というものがあります。
確かに重度の飲酒や喫煙は抜け毛以前に健康的な被害をもたらすため控えるべきです。
しかし、禁酒・禁煙までする必要はないというのが私の意見です。
「タバコでハゲるって本当?喫煙と薄毛の関連性を検証!」でも解説していますが、タバコには「毛を抜けさせる成分」などというものは含まれていません。
確かに健康的に良いものではないのは確かですが、禁煙したことでイライラしたり、食欲がなくなってしまうようなら本末転倒です。
禁煙することが苦になってしまうくらいなら、「1日に1本だけ吸う」というように自分で喫煙の頻度を節度あるものにしていく方が良いと言えるでしょう。
これは飲酒についても同じことが言えます。
むしろお酒に至っては「酒は百薬の長」ともいうように、適量であれば健康のためにも良いものですらあるのです。
だいたい清酒であれば1合、ビールであれば缶ビール1本、ワインであればグラス1杯くらいが適量とされており、それくらいの量の飲酒なら健康的被害もなく、血行改善やストレス解消といったメリットだけを享受できると言われています。
ですので、禁酒はしなくてもいいどころか、1日1杯程度ならむしろ推奨されているのです。
抜け毛対策は薄毛対策ではない
ここまで解説してきた抜け毛対策はどれも重要なものですが、抜け毛対策についてひとつだけ注意して欲しい点があります。
それは「抜け毛対策は薄毛対策ではない」ということです。
これを聞いてみなさん「いやいやいや、一体何が違うんだよ」と思われていることでしょうから解説していきましょう。
今まで解説してきた抜け毛対策は、いわば「異常な抜け毛」を起こさないためのものです。
栄養失調による抜け毛、睡眠不足による抜け毛、誤ったシャンプーによる抜け毛。これらはすべて身体に異常が起こったせいで発生する抜け毛です。
身体の異常が原因の抜け毛は身体が異常にならないようにすれば起こりませんので、そういった抜け毛に対しては今回ご紹介した抜け毛対策がバッチリと効果を示します。
しかしながら、一般的に「薄毛」と言われている男性の「AGA(男性型脱毛症)」は身体の異常ではないんですよね。
詳しくは「男性型脱毛症「若ハゲ」、AGAとは?」の記事で解説しているのでこちらを参照して欲しいのですが、これらの薄毛は「遺伝的に男性ホルモンが脱毛因子に変わってしまう」という遺伝形質などが原因となっています。
そしてこれらの原因は身体の異常ではないんですよ。身体としては極めて正常な反応とすら言えるくらいなんです。
今回ご紹介した抜け毛対策は簡単に言えば「健康的な生活をやっていきましょう」というものにすぎないため、健康的にしていても起こってしまう薄毛についてはどうしようもありません。
ですので、これらの対策は「これさえやっておけば絶対にハゲない方法」ではないという点だけは心に留めておいてください。
まとめ
髪の毛に良い食べ物を選り好みする必要はなく、健康的な食事を摂ることが重要です。
また、「睡眠のゴールデンタイム」は嘘なので、とにかく夜間に十分な睡眠時間を確保するように心掛けましょう。
シャンプーの洗い残しが頭皮に残ってしまうとフケや炎症の原因となるため、シャンプーは正しく行いましょう。
抜け毛対策は薄毛対策ではないため、これらの対策はAGAの対策にはならないことに注意しましょう。