抜け毛 髪の毛の基礎知識
2017.05.01更新
抜けた毛の毛根についてる白く透明な物体の正体!「毛根鞘」を徹底解説!
髪の毛が抜けたとき、根本に透明な皮膚片のようなものがくっついていたことはありませんか?
毛根部分が包み込まれた抜け毛を見ると、 「なんか抜いてはいけない毛を抜いた気がする」 「この毛が生えていた地点からはもう二度と毛が生えてこないのでは?」 といった不安が一気に押し寄せてきてしまいますよね。
このページでは、よく見かけるけど正体がまったくわからない「毛根についてる透明なやつ」について詳しく解説していきます。
毛根についている透明なものは「毛根鞘」!
たまに抜いた毛の毛根に付いている透明な皮膚の破片みたいなものは「毛根鞘」といって、成長中の毛をサポートするために毛根部分を覆っている細胞です。
鞘と名前が付いていることからも想像がつくかもしれませんが、毛根鞘は毛根そのものではなく毛根を守るために巻き付けられている防御壁なんです。
私たちの目では頭皮から生えている部分の髪の毛しか見えませんが、実際には髪の毛は頭皮の奥深くから生えてきています。
この「頭皮から毛が顔を出すまでの間」に変な成長をされたら非常に困ってしまうため、「目には見えないタイミングでの成長」がキッチリと行われるために必要なのが毛根鞘なのです。
毛根鞘が付いている毛が抜けても問題なし!
抜けた毛に毛根鞘が付いていたからといって「二度と毛が生えてこないかも」なんて不安に思う必要はまったくありません。
先ほども言いましたが毛根鞘はあくまでガードするためだけに付いている細胞であり、毛根そのものではないからです。
それに、毛根の除去なんてやりたくてもできません。
エステや病院で行われている「永久脱毛」というムダ毛が生えてこないようにするための施術がありますが、あれだって実際には永久ではありません。
本当のところは「数ヶ月間、毛が生えなくなる手術」であって、文字どおり「一生毛が生えてこなくなる手術」なんかではないのです。
生やしたくない部分の毛根を除去することが医学的に不可能なのに、ただちょっと自分で毛を抜いただけでそこから毛が生えてこなくなるなんてことあるわけないんですよね。
ですので、毛根鞘の付いた抜け毛があったとしても、何一つ心配することはないのです。
根元から抜けてしまっているので再び同じ長さになるまでには時間がかかってしまいますが、これといった対策をしなくても放置しておけば毛はまた生えてきます。
毛根鞘が付着するのは無理やり毛を抜いたから!?
さて、この毛根鞘ですが、あくまで「毛が正常に育つのをサポートする」のが目的なので一生ついて回るわけではありません。
だって私たちの髪の毛は透明な細胞膜に包まれてなんかいませんからね。あくまで、頭皮から顔を出して目に見える髪の毛になるまでをサポートするのが目的なわけです。
詳しくは「道具要らずの毛根チェックで薄毛診断!あなたの抜け毛は大丈夫?」で解説していますが、成長が止まって自然に抜けた毛であれば毛根鞘がついてくることはまずありません。サポートが必要な「成長中の毛」がなければ毛根鞘も役目を失って消滅してしまうからです。
つまり、毛根鞘が付着した抜け毛は無理やり抜いた毛ということになります。
この「無理矢理抜いた」というのはなにも自分の意志で抜いたことだけを指すわけではありません。強めにブラッシングをしてしまったり、シャンプーのときに毛が指に絡まった勢いで抜けてしまったりといった不慮の事故による抜け毛も無理やり抜け毛に含まれます。
ともあれ、毛根鞘は強い力で引っこ抜かれた毛の証明なわけです。
毛根鞘つきの抜け毛が起こらないようにするには?
毛根鞘つきの抜け毛は成長途中の毛を無理やり抜いたせいで起こる抜け毛です。
なので、日々のシャンプーやブラッシングなどのヘアケアを丁寧に行って、髪の毛にダメージを与えないように心がけることが一番の対策となります。