リアップジェットの効果や副作用、使用方法総まとめ

このページでは薄毛治療薬「リアップ」シリーズの一種である「リアップジェット」について解説します。

1分でわかるリアップジェット

リアップジェットは日本の大正製薬が製造販売している薄毛治療薬「リアップ」シリーズのひとつ。

医学的に毛を生やす効果が認められた「ミノキシジル」という成分を配合しているほか、スプレータイプになりメントールやエタノールといったアルコール成分を配合したことでヘアトニック剤のような爽快感も追加されている。

効果は「塗った部分から毛が生えてくる」というもので、副作用は薬による頭皮のアレルギー反応でかゆみや発疹が起こること。

リアップジェットとは？

リアップジェットは大正製薬が製造・販売している薄毛治療薬「リアップ」シリーズの一種で、ヘアトニック剤と発毛剤を合体させたような商品です。

もともとリアップは、1988年にアメリカで開発されたロゲインという薄毛治療薬を日本で販売するために大正製薬が許可を取り、1999年に販売が開始された男性用発毛剤でした。

その後はミノキシジル濃度を上げたリアップX5プラスや女性用のリアップレディ（現リアップリジェンヌ）といった商品が追加で開発されていき、ヘアトニック剤のような爽快な使い心地の商品として開発されたのがリアップジェットです。

リアップジェットは病院に行かなくても買える！

薄毛治療薬は病院に行ってお医者さんから処方箋をもらわなければ処方してもらえないものが大半です。

ですが、大正製薬はリアップの認可を「医師の処方箋が必要な薬」としてではなく、「薬局で販売できる薬」として求めたため、医学的に薄毛治療の効果が認められている薬としては珍しく、処方箋なしに薬局や通販サイトでの購入が可能となっています。

リアップジェットの効果

リアップジェットの効果は「塗った場所の毛が生えてくる」ことで、これはリアップジェットに配合されている「ミノキシジル」という成分によるものです。

ただ、なぜ塗った場所に毛が生えてくるのかは完全に解明されてはいません。

厳密に言えば、ミノキシジルを塗ることで毛母細胞（毛を作る細胞）を活発化しているようだということはわかっているのですが、活発化するメカニズムがわかっていないのです。

これはなぜかというと、ミノキシジルはもともと高血圧の治療薬として開発されたという背景がありまして、その実験中に「毛が生える」という"副作用"が見つかったからです。

つまり、研究者たちは高血圧治療の成分としてミノキシジルを作ったわけで、毛が生えてくる成分を作ったつもりがなかったので、毛が生える仕組みがよくわかっていないのです。

要するに、現在ミノキシジルが発毛剤として使われているのは「理由はわからないけど毛が生える副作用が出たから、それを逆手にとって発毛剤として使おう」となっているからなんですね。

ただ、度重なる実験で「毛が生える」という効果については間違いなく実証されているので、毛生え薬としての信頼性については問題がないと考えておいてください。

血行改善効果で毛が生えているわけではない！？

よく「ミノキシジルには血行改善の効果があるため発毛効果がある」と解説しているサイトもありますが、これには疑問が残ります。

人間は血圧が変化すると血流の流れが一時的に良くなるという性質を持っています。

ですので血圧を下げて高血圧を治す薬のミノキシジルが血流を良くする効果を持っているのは確かでしょう。血圧が変化して血流が良くなりますからね。

しかし、その理論で行くと他の高血圧治療薬で毛が生えない理由に説明がつきません。他の高血圧治療薬だって血圧を下げて血行を一時的に良くしているという点はミノキシジルと同じです。

にもかかわらずミノキシジル以外の高血圧治療薬では毛は生えないのです。ということは、ミノキシジルは血流改善で毛を生やしているわけではないということです。

血流を良くする効果が発毛効果とは一切無関係とまでは言いませんが、血行改善で毛が生える可能性は極めて低いと言わざるをえないでしょう。

リアップジェットの副作用

リアップジェットの副作用は、使用した部位にかゆみやかぶれ、発疹が起こることです。

これは頭皮に直接薬を塗ったことで皮膚がアレルギー反応を起こしているためで、肌が弱い人ほどこれらの副作用が起こる可能性は高まります。

副作用発現率などの詳しいデータは「食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会　 議事録」で以下のように語られています。
（以下のデータは男性用リアップのものですが、成分や濃度がリアップジェットと同じであるためほぼ同じものと考えていいです）

調査施設は518施設、症例数は3,072例でありまして、報告されました副作用は271例、378件、副作用発現率は8.82％でございました。
内訳は、適用部位そう痒感123件、適用部位発疹43件などとなっております。

よくリアップシリーズには「体毛が濃くなる」という副作用があると語られていますが、これはミノキシジルを飲んだときに出てくる副作用です。

外用薬であるリアップでこの症状が出てくることは考えにくく、またそのような副作用が確認されてもいないため、リアップの副作用として「体毛が濃くなる」は考えなくてもいいでしょう。

また、上記の議事録では「狭心症、高血圧等の既往のある患者において、動悸、胸痛等の循環器系副作用に関する報告が相次いだ」という結果が出ています。

健康な人は大丈夫ですが、もともと心臓や血圧に問題を抱えている人はリアップの使用を控えた方がいいかもしれません。

リアップの副作用については「リアップの副作用」の記事でも詳しく解説しているので、こちらも合わせて参考にしてください。

リアップジェットとその他リアップシリーズとの違い

男性用のリアップにはリアップジェットの他に「リアップ」と「リアップX5プラス」があります。

リアップジェットとその他リアップには一体どんな違いがあるのかを見ていきましょう。

リアップとリアップジェットの違い

リアップとリアップジェットはどちらもミノキシジルは1％配合なので濃度は変わりません。

異なる点はリアップジェットがメントールなどを配合して爽快感を売りにしたスプレータイプである点、そしてリアップジェットの方が2000円ほど価格が安い点です。

価格については「リアップシリーズの価格を徹底解説」で詳しく解説していますが、通常のリアップが約6000円であるのに対してリアップジェットは約4000円となっています。

ミノキシジル濃度は変わっていないので、おそらく年月が経ったことで開発コストが下がったことがこの値段の差の原因かと思われます。

メントール系のスーッとする感じが苦手でなければリアップジェットの方がお得なので、基本的にはリアップジェットを選ぶべきと言えますね。

リアップX5プラスとリアップジェットの違い

リアップX5プラスはリアップのミノキシジル濃度を5％にした製品で、その高いミノキシジル濃度が特徴です。

リアップジェットはミノキシジル濃度が1％ですから、より高い濃度の製品を使ってできるだけ効果を強めたいと考えている人にとってはリアップジェットよりもリアップX5プラスの方が良い選択肢と言えます。

ただし、リアップX5プラスは価格が約7500円とリアップジェットの倍近い値段ですので、コストパフォーマンスを重視する人はリアップジェットを選ぶべきでしょう。

コスパ重視ならリアップジェットが最適！

これらの違いから判断すると、リアップジェットはコストパフォーマンスにおいてはリアップシリーズ随一だということがわかります。

1ヶ月あたりの治療費を安く抑えたい場合はリアップジェットが力となってくれるでしょう。

リアップジェットの使用方法

リアップジェットは1日に2mlを1日2回（8時間～12時間おき）に分けて、頭皮の薄毛が気になる部分に塗布します。ある程度の時間を置いているならいつ使ってもいいのですが、生活習慣に組み込むのであれば朝起きたときと夜のお風呂上がりに使うのがおすすめです。

薄毛の範囲が大きいからといって1回に1ml以上使ったり、2回に分けるべきなのに1日2mlをまとめて使うといった方法で塗ってはいけません。

スプレー容器に「1ml出したらロックがかかって次回の使用までスプレーが出なくなる」というシステムが使われているため、わざと多く使おうとしない限り使い過ぎてしまうことはありません。

量の測り間違いで大量に使ってしまうというミスは起こらないのでその点については安心してください。

リアップジェットの詳しい使用方法は大正製薬が公式ページにて画像付きで解説しているので、より詳しく知りたい方はこちらを参考にしてください。

まとめ

リアップジェットはミノキシジル系発毛剤「リアップ」シリーズの中のスプレータイプ製品です。

配合されているミノキシジルは「毛が生える」という単純明快な薄毛治療効果を持っており、直接的に毛を生やすことによって薄毛を治療します。

副作用の発現率は8％強と薬にしては高く感じますが、その内容は頭皮のかゆみのように軽いものばかりですので、必要以上に副作用を恐れることはないでしょう。

その他のリアップシリーズ製品に比べるとコストパフォーマンスが良いのが特徴であるため、安く済ませたい人におすすめの製品です。