女性ホルモンでAGAが治るって本当？発毛治療の噂を検証

このページでは女性ホルモンによるAGA治療について解説します。

女性ホルモンを摂取してもAGAは治らない！

結論から言いますが、女性ホルモンを摂取してもAGAが治ることはありません。

これにはAGAが脱毛を引き起こすメカニズムが関係しています。

AGAは遺伝子と男性ホルモンの組み合わせで起こっている！

詳しくは「AGA(エージーエー)とは？男性型脱毛症による薄毛・ハゲの原因と治し方！」で解説していますが、AGAは遺伝と男性ホルモンが原因となって引き起こされています。

薄毛の人だけが生まれ持っている特殊な遺伝子があり、その遺伝子が「DHT」という男性ホルモンと組み合わさることによって抜け毛を誘発する脱毛因子を作り出してしまうのです。

簡単に言えば、AGA男性の体内では「遺伝子＋男性ホルモン＝脱毛因子」という方程式が成り立っているので、原因となっている遺伝子か男性ホルモンをどうにかしなければならないわけです。

しかし、現代の医学ではまだ生まれ持った遺伝子を操作することはできませんから、自動的に男性ホルモンを対策する方法しか取れないことになります。

女性ホルモンを摂取しても男性ホルモンが減るわけではない！

女性がAGAにならないのは女性ホルモンにAGAを防ぐ効果があるからではなく、男性ホルモンに比べて圧倒的に女性ホルモンの量のほうが多いからです。

要するに、AGAになるだけの男性ホルモン量がないから女性はAGAにならないだけで、別に女性ホルモンにAGAを抑える効果があるわけではないのです。

男性が女性ホルモンを余計に摂取したところで女性と同じような「女性ホルモンが多く、男性ホルモンが少ない」というホルモンバランスにはなりません。

せいぜい「普通の男性よりも女性ホルモンが多い」くらいに止まりますし、男性ホルモンは分泌され続けたままになります。

つまり、原因となる男性ホルモンが減少するわけではないので、女性ホルモンを摂取してもAGAは治らないのです。

でも女性ホルモンって髪の毛にいいんじゃないの？

確かに女性ホルモンは髪の毛の成長に効果があります。

女性は女性ホルモンが減少することで薄毛になっていきますし、女性ホルモンを過剰に分泌している妊娠中の女性は、女性ホルモンの効果で一時的に髪の毛がいつもよりフサフサになります。

そういう意味では女性ホルモンは髪の毛にいい物質と言えるでしょう。

しかし、男性が女性ホルモンを摂取すると、副作用がそれ以上のデメリットとして襲いかかってきます。

具体的には、あまりにも女性ホルモンを取りすぎると、胸が膨らむなど身体が女性化してしまったり、ホルモンバランスの乱れで健康被害が起こるおそれがあります。

さらにどれだけ副作用を受け入れたとしても、必ずしも髪の毛に良い影響を与えるとは限りません。

たとえばホルモンバランスは自律神経という神経が司っているのですが、この神経は髪の毛の成長ホルモンの分泌でも重要な役割をはたしています。

可能性として、女性ホルモンの摂取が原因で自律神経のホルモンバランスが崩れ、髪の毛の成長ホルモンが少なくなって毛が抜けるということは十分に考えられます。

要するに、男性が女性ホルモンを摂取すると健康被害ばかりか髪の毛が抜けるような被害も受けるおそれがあるのです。

女性ホルモンと似た形のイソフラボンはどうなの？

大豆に含まれる「イソフラボン」は女性ホルモンと似た形をしているので女性ホルモンの代わりになる、とよく言われていますよね。

イソフラボンが女性ホルモンと似た形をしているのは事実です。

しかし、私たちが食事で摂れる程度のイソフラボンでは女性ホルモンと同じだけの効果が得られません。

もしもイソフラボンに女性ホルモンと同じだけのはたらきをしてもらおうとすると、私たちは人体に有害なレベルの量のイソフラボンを取らなければならなくなります。

少なくとも、毎日納豆を多く食べるようにするレベルのイソフラボン摂取では髪の毛に影響を与えるほどのイソフラボン量にならないのです。

納豆を食べるだけでAGA対策になるというのは夢のような話ですが、実際に夢のまた夢の話なのです。

女性ホルモンではAGAを解決できない！解決するためには薄毛治療専門のクリニックで医学的な治療を

女性ホルモンを摂取してもAGAの根本的な解決にはなりません。

これはAGAの原因となっている「遺伝」と「男性ホルモン」を阻害する効果を女性ホルモンが持っていないからです。

女性がAGAにならないのは単に女性ホルモンの方が圧倒的に多く分泌されていて、AGAの原因となる男性ホルモンが全然分泌されていないからです。別に、女性ホルモンにAGAを対策する効果があるわけではないのです。

AGAは医学的な脱毛症ですから、もし解決したいのであれば医学的な治療を受けるしかありません。

残念ながら、女性ホルモンを増やしたり大豆製品を食べるような対策ではAGAを治すことができないのです。

また、AGAの根本的な解決を目的としていなくても、女性ホルモンを摂取することはおすすめできません。

女性ホルモンの摂取は男性の身体に健康被害を与えるおそれがあるため、もし毛の成長を目的とするのであれば、毛が生える効果を持った発毛剤（医学的な薄毛治療薬）を使うべきでしょう。

発毛剤については「AGAに効果がある発毛剤おすすめランキング【2017年最新版】」でまとめているので、こちらの記事も参考にしてください。