髪の毛の雑学

帽子をかぶると髪に良くないって本当?帽子でハゲる説を検証!

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薄毛が医学によって治ると言われるようになる前は、それはもう好き放題に色々な説が出回っていました。

例えば「海藻を食べると毛が生える」とか「ストレスを貯めるとハゲる」とか「薄毛になるのは毛穴に皮脂がたまるから」とか、医学的に解明されていないのをいいことに、色々な主張がまかり通っていたのです。

それらの説の多くは現在では医学的、科学的にありえないと一蹴され駆逐されていったわけなんですが、そんな中でも今なお根強く信じられているのが「帽子をかぶると頭皮が蒸れてハゲる」という説です。

かなり多くの人が聞いたことがあると思われるこの説は果たして真実なのか。

今回はこの「帽子でハゲる」説を検証していきたいと思います。

帽子でハゲるとはそもそもどういう状態なのか?

「帽子をかぶるとハゲる」説が真実であるかどうかを論じる前に、まずは「ハゲ」とはなにかを定義しておきましょう。

一般的には「ハゲ」というと上の画像のように一見してわかるほどに頭皮が露出している状態を指すのではないかと思われます。

ですので、今回の問題は「帽子をかぶると画像のような状態になるのか?」という点から考えていきたいと思います。

「帽子をかぶるとハゲる」は間違い!

「帽子をかぶると頭皮が蒸れた結果、頭皮が露出してしまうほどの抜け毛が起こるのか?」と問われれば、その答えは間違いなくNOだと答えることができます。

そもそも、一般的にハゲと呼ばれるような薄毛は「男性型脱毛症」という脱毛症によって引き起こされている可能性が高いです。

「男性型脱毛症「若ハゲ」、AGAとは?」でも詳しく解説していますが、男性型脱毛症になるかどうかは男性ホルモンのはたらきや遺伝的形質によって決まるため、帽子をかぶっているかどうかは、薄毛になるか否かという点とはなんら関係がない話なのです。

では、帽子は髪の毛や頭皮に対して一切の問題を与えないのかというと、実は、それもまた少し違うのです。

正しくない帽子のかぶり方を続けていると頭皮に問題が出る可能性がある

正確には「正しくない帽子のかぶり方をしていると、薄毛まではいかなくても、頭皮に問題が起きる」可能性があるのです。

帽子を長時間かぶっていると、頭皮がかいた汗の行き場がなくなって帽子の中の湿度が上がっていきます。これがいわゆる>「蒸れる」という状態です。

湿度が上がると、餌となる皮脂が豊富だという条件も相まって、細菌が繁殖しやすくなってしまいます

この細菌は「マラセチア」といって、人間なら誰でも皮膚に持っている「常在菌」というものです。

これが繁殖すると頭皮ニキビ発疹が出てきたり、それらが悪化して抜け毛が起きてしまうなんて危険性もあるんですね。

つまり、「帽子をかぶり続けると蒸れて頭皮に悪影響が出る」というのは十分に医学的根拠があるわけなんです。

じゃあ何が間違いなのかというと「ハゲる」という結果の部分だけなんですよね。

確かに帽子をかぶり続けると汗で頭皮が蒸れてしまいますし、それは頭皮にとって悪影響であることも間違いありません。

細菌が繁殖して頭皮にニキビや発疹が出たり、それが原因で抜け毛が起こることもあるでしょう。しかしながら、それによってハゲる(AGA・男性型脱毛症になる)ことはないのです。

帽子をかぶり続けるのもNGだが、まったく帽子をかぶらないのもNG

帽子を被らないのはNG

「帽子をかぶり続けると頭皮に悪影響が出る」。

こんなことを聞いてしまうともう帽子をかぶりたくなくなってしまうかと思います。しかし帽子をまったくかぶらないというのもそれはそれで問題が出てきてしまいます。

そもそも帽子というのはただのファッションアイテムではなく、頭皮を紫外線から守ってくれるという防具でもあるのです。

紫外線がお肌に良くないというのは有名ですが、それは頭皮も同じことなのです。頭皮が紫外線をガンガン浴び続けてしまうと、頭皮が炎症を起こしたり髪の毛の強度が下がったりといった問題が発生します。

しかも、頭皮は太陽にもっとも近いですから、足や腕よりも多くの紫外線を浴びてしまうことになります。

ですから、頭皮の紫外線対策はできる限りやっておくのがよいということなのです。

重要なのは正しい帽子のかぶり方。換気と洗髪で清潔な頭皮を

大切なのは「正しく帽子をかぶり、頭皮が蒸れないようにしつつも紫外線対策だけはキッチリやっていく」ということです。

帽子のいいところだけを享受するためにも、次に挙げる「正しく帽子をかぶるための3か条」を守リましょう。

     
  • 汗をかいたら帽子を取ってタオルやハンカチで汗をぬぐい、日陰や室内などで換気する
  •  
  • 帽子は定期的に洗って清潔に保つ
  •  
  • 帽子を被って行動した日はシャワーを浴びて頭皮を洗い流す

適度な換気と頭皮と帽子のどちらも清潔に保つこと。

これさえ守っていれば帽子を恐れることはありません。

まとめ

帽子をかぶり続けると蒸れて頭皮によくないというのは本当ですが、ハゲるほどの悪影響は出るとは考えにくいです。

帽子自体は頭皮を紫外線から守るという有用な役目があるため、かぶらないという選択肢はあまり良くありません。

正しく帽子をかぶるためには「定期的な換気」と「帽子と頭皮をどちらも清潔に保つ」ことが大切ですので、忘れずに行いましょう。

もし本当に薄毛を治したいのであれば、専門的にAGAを治療してくれるクリニックに相談するのがおすすめです。