髪の毛の雑学
2017.11.14更新
禁煙が髪に及ぼす影響!髪の毛とタバコの関係
目次
禁煙すると髪の毛が生える!?
禁煙すると髪の毛が太くなったり、髪の毛が生えて来やすくなったりと薄毛が改善する可能性があるのは事実です。
より厳密に言えば、「喫煙によって髪質が悪化するおそれがあるため、禁煙によってそれが元に戻る」といったところでしょうか。
タバコによってどれだけの影響を受けていたのかが個人によって大きく異なるため、どれくらいの期間でどれだけの改善効果が得られるかは具体的に説明できません。
ですが、少なくとも禁煙前よりも禁煙後の方が髪の毛が健康になりやすいのは間違いありません。
実はタバコには、
- 血行の悪化
- 栄養の消費
- AGAの症状加速
という3つの悪影響があります。
タバコを吸っているとこれらの影響によって髪の毛に悪影響が出てくることがあるのです。
血行の悪化
タバコに含まれているニコチンという物質には血管を収縮させる作用があります。
血管の収縮はいわば血液のための道路が狭くなっているようなものですから、血液が流れにくくなるということでもあります。
髪の毛への栄養は血液によって運ばれているため、血流が悪くなると栄養が髪の毛に行き届きにくくなるのです。
タバコによる血管収縮作用は時間が経てば元に戻るのですが、逆に頻繁に吸っていると動脈硬化のような病気にもつながってしまいます。
ビタミンの消費
私たちの体は何をするにも栄養を消費します。もちろん喫煙も例外ではありません。
喫煙によって消費される栄養は主にビタミンCやビタミンB2といったビタミン系なのですが、これらのビタミンは髪の毛の成長にも必要不可欠な栄養素なのです。
髪の毛から直接ビタミンを奪っているわけではないのですが、髪の毛が必要としている栄養素を減らしているという点から見れば、間接的に髪の毛から栄養を奪ったとも言えます。
AGAの症状悪化
台湾の研究者の論文によれば、AGAという男性特有の脱毛症は喫煙者の方が症状が悪化しやすいという結果が出ています。
AGAは遺伝性の脱毛症なので、すべての喫煙者がタバコのせいで薄毛になるわけではないのですが、遺伝している人に限って言えばタバコが薄毛悪化のトリガーとなっているわけです。
簡単に言えば、薄毛の人はタバコで薄毛が悪化するんですね。
禁煙だけじゃダメ!?対策できない脱毛症「AGA」とは
いま説明した喫煙によるデメリットがなくなるため、禁煙すると髪質が良くなる……というよりは元に戻るわけですが、例外がひとつだけあります。それが「AGA(男性型脱毛症)」です。
AGAについては「AGA(エージーエー)とは?男性型脱毛症による薄毛・ハゲの原因と治し方!」で解説しているのでこちらを参考にしてください。
上の方でも軽く説明しましたが、AGAは原因のひとつとして「遺伝」が大きなウェイトを占めています。
極端な話をすれば、遺伝的にAGAの素養がまったくなければどれだけタバコを吸っても薄毛にはならないし、AGAになりやすい遺伝子を遺伝していたら非喫煙者でも薄毛になってしまうんですね。
つまり、タバコを吸っていなくても遺伝さえしていればAGAにはなってしまうのです。
タバコはあくまでAGAを加速させる原因なだけで、AGAの根本的な部分は遺伝にあるわけです。
それではAGAを対策するにはどうすればいいのでしょうか。
薄毛の問題は薄毛治療専門のクリニックで解決できる!
AGAの原因は遺伝と男性ホルモンというふたつの要素から成り立っています。
このふたつは人体の健康状態とは関係がないため、禁煙や生活習慣の改善といった個人レベルでの対策はできません。
食事・運動・禁酒・禁煙など、どんなことに気を使ってもAGAは治らないのです。
しかし、幸いにして現代の医学ではAGAの原因を根本から対策できる薬が開発されています。
薄毛は病院で治るのです。
AGAを治す薬はクリニックで処方してもらうことができるので、薄毛を治したい人はぜひクリニックへ行きましょう。
禁煙したせいで逆に抜け毛が増えるってことはある?
禁煙したのにむしろ抜け毛が増えるというケースはひとつだけ考えられます。
それは「禁煙によるストレス」です。
人間の身体は強いストレスを長期間受け続けると髪の毛への成長ホルモンが出にくくなるという特徴を持っています。
長期間の禁煙が強いストレスである人はそれが原因となって抜け毛が起こる可能性があるのです。
もし禁煙によって多大なストレスを感じているのと言うのであれば、喫煙を再開するというのもひとつの手かもしれませんね。
髪質アップなら禁煙、薄毛改善なら禁煙+病院治療!
禁煙することで髪の毛が太くなったり、髪質が良くなったりすることがあります。
これは厳密に言えば良くなったというよりは元に戻ったという方が近いかもしれません。
タバコがもたらした髪の毛への悪影響がなくなったため、髪質が良くなったわけです。
そういう意味では禁煙は髪の毛にいい育毛対策と言えるでしょう。
ただし、禁煙するだけで薄毛にならなくなったり、薄毛が治ったりするわけではない点には注意が必要です。
男性に多いAGAという脱毛症は原因として遺伝があり、生まれ持った時点である程度薄毛になるかどうかが決まっています。
このAGAはタバコによって悪化するのですが、タバコそのものが原因ではないので禁煙しても治らないのです。
もし薄毛症状が出ている場合は禁煙だけでなく、クリニックでの治療も合わせて行いたいですね。