髪の毛の雑学
2017.07.15更新
肩こりがハゲの原因になる!?肩や首のこりと薄毛の関係を徹底調査
毎日の仕事や家事をさらに辛いものにしてしまうのが「肩こり」です。
肩こりは現代人の抱える大きな問題として認識されているわけですが、そんな肩こりが薄毛を引き起こす原因ともなっているということをご存知でしょうか?
いつ誰がなってもおかしくない肩こりが薄毛の原因となっている。そのメカニズムについて解説します。
肩こりとはなにか
まずは医学的に肩こりとは何がどうなっているのかを説明しましょう。
いわゆる「筋肉が凝っている」とはどういう状態かといいますと、これは「筋肉が緊張・収縮してほぐせなくなっている」状態を指します。
例えばずっと椅子に座ってパソコンをしていると、肩や首の筋肉がマウスやキーボードを使っているときの緊張を記憶してそのまま硬直してしまいます。こういう状態をそれを肩こりとか首こりなどと呼んでいるわけですね。
凝りによる血行不良が抜け毛の原因となる!
筋肉の緊張には血管を圧迫する効果があるため、筋肉が緊張したままになると血行が悪くなってしまいます。
血液には酸素や栄養を運ぶはたらきがあるため、血行が悪くなると栄養の運搬が十分にできなくなってしまうんですね。
特に髪にとって重大なのが肩と首の凝りです。
実は肩や首には頭皮へ血液を運搬するための血管が多く通っているため、ここに凝りが生じると頭皮への栄養補給が十分にできなくなってしまうことがあるんですね。
頭皮が十分な栄養を得られないと髪の毛を育てることができませんから、結果として抜け毛が増えてしまう可能性があります。
こういった理由から「肩こりが薄毛につながる」と言われているのです。
肩こり・首こりを解消するには肩甲骨のストレッチがおすすめ
肩こりがなぜ起こるのかと言えば、長時間のパソコンなどで肩の筋肉が硬直してしまうのが原因なわけですから、治すには筋肉を硬直させなければいいということになります。
ただ、「パソコンを使うな」とは言えませんから、別の方法で対処していく必要があります。そこで登場するのが肩甲骨のストレッチです。
結局のところ、肩の筋肉を緊張させたまま硬直させなければいいのですから、筋肉が緊張する作業そのものをやめるのではなく定期的に肩の筋肉をほぐせばいいわけです。
ストレッチには数多くの種類がありますが、中でも私がオススメしたいのが肩甲骨を伸ばすストレッチです。
これは「腕を軽く上に伸ばし、その後に肩甲骨を持ち上げるようなイメージで肩をすくめる」というストレッチで、ものすごく簡単に言えば「ゆっくりと大きく伸びをする」というストレッチです。
このストレッチのいいところは仕事中でもできるところと、広い場所を必要としないのでどこでもできるところにあります。
とにかく「肩や首の緊張状態を保たない」を徹底していくのが肩こり解消の鉄則です。
肩こりが原因の抜け毛でAGAレベルにハゲるというのは考えにくい
さて、肩こりが抜け毛の原因となることはもう説明しましたが、実際のところ薄毛の原因としては肩こりにそこまで怯える必要はありません。
というのも、肩こりが原因でバーコードハゲのような極端な薄毛になるというのは考えにくいからです。
確かに肩や首のこりによって頭皮への栄養補給が通常よりも悪くなるということはあるでしょうが、それは別に完全に栄養がせき止められているわけではありません。
あくまで「栄養の通りが悪くなる」だけであって「いつものより抜け毛が増える」くらいの症状に収まるはずなのです。
ですから「肩こりが酷いからこのままだと完全にハゲになっちゃうかも……」とか怯える必要はありません。
そんなに焦らずとも肩こりによる抜け毛は迅速かつ大量なものではありません。ゆっくり治していけば十分なのです。
逆に、もし今あなたが酷い薄毛に悩まされているというのであればそれは肩こりが原因だとは考えにくく、遺伝による「AGA」や老化による「びまん性脱毛症」のような脱毛症を疑うべきです。
これらの脱毛症の場合は原因が別のところにあり、肩こりを治そうが治すまいが勝手に進行していってしまうという問題があります。
治療のためには発毛剤による治療が必要となります。薬を処方してもらうには、専門のクリニックを受診するのがおすすめです。
まとめ
肩こりが抜け毛を引き起こす一つの要因となりうるのは事実ですが、酷い薄毛にまで至ることは考えづらいです。あくまで「抜け毛が増える」程度の症状に収まるというのが私の意見です。
とはいえ、抜け毛が増えるのも大いに問題がありますので、肩甲骨のストレッチなどで肩こりを対策していくことは続けていきたいですね。
もし重度の薄毛に悩まされている場合は肩こりではなく他の要素が原因となっている可能性が高いため、AGA・薄毛治療専門のクリニックを受診してみるのがおすすめです。