髪の毛の基礎知識
2017.06.19更新
ビタミン不足はハゲ・薄毛のもと!髪の毛に欠かしてはいけないビタミン群とその効果を徹底解説
近年、薄毛に悩む人が増えています。
特に最近では身近な物で薄毛を改善したいという人も増え、特に食事に気を使う人が増えてきました。
しかし残念ながら、「AGA」はホルモンが関係しているため身近な方法では改善できません。
ですが、それ以外の薄毛の原因の中には食べ物が関係している物もあります。
その内の1つがビタミン不足です。
ビタミンはよく美容や健康関係で耳にすると思いますが、これが一体薄毛とどう関係があるのでしょうか?
このページでは、不足すると薄毛の原因になるビタミンについて解説します。
目次
ビタミンって何?
ビタミンはたんぱく質や炭水化物、脂質などを分解して体に必要な栄養素に変えてくれる大切な物です。
ビタミンは基本的に体内で作ることが出来ないので、直接食事で摂取するしかありませんん。
ビタミンは20種類以上ありますが、そのすべてが人間に必要なわけではありません。
さらに、必要なビタミンの一部はごく少量しか必要としない物もあり、それらは普通に食事をしていれば賄えるものです。
その為、意識して摂取する必要があるビタミンは僅か数種類しかありません。
しかし、ビタミンが不足すると体に様々な不調を起こすので、食生活に気を使わない人は注意する必要があります。
不足すると薄毛の原因になるビタミン
ビタミンが不足すると体に不調が表れると言いましたが、ビタミンの中には不足すると薄毛に繋がってしまう物もあります。
髪の為にも体の為にも、これから挙げるビタミンは不足すると薄毛の原因になってしまう物なので、意識して摂取することで薄毛の原因を1つ減らすことが出来ます。
ビタミンA
「ビタミンA」は別名「レチノール」とも呼ばれていて、主に皮膚や粘膜を正常に保つ働きをしています。
ビタミンAが欠乏すると、「夜盲症(鳥目)」になったり、皮膚や粘膜が乾燥してしまいます。
その為、頭皮が乾燥してフケや頭皮の炎症を起こす可能性があり、頭皮の環境が悪化して抜け毛の原因になります。
ビタミンA自体は動物性の食べ物から直接摂れますが、他にも植物から摂取した「β-カロテン」などを体内でビタミンAに変換して摂取することもできます。
ビタミンA自体は吸収率が高く摂取量が少なく済みますが、「脂溶性」と言って使わない分も体内に留まってしまいます。
体内に留まるという事は「体内に蓄積される」という意味で、過剰摂取に気を付けなければいけません。
ビタミンAは過剰に摂取すると食欲不振、頭痛、吐き気、抜け毛などが起こります。
一方、β-カロテンから作られるビタミンAは、体が必要としている分しか供給しないので過剰摂取の心配はありません。
しかし、β-カロテンは吸収率と変換効率が悪いため、ビタミンAを直接取る時の6分の1程度しか吸収されません。
なので必然的にビタミンAを直接取る時よりも摂取量を増やす必要があります。
ただし過剰摂取が怖いからといってβ-カロテンだけ摂るのでは無く、少なくとも摂取量の半分はビタミンA自体を摂取することをお勧めします。
何事も不足過剰は良くないので、植物性と動物性をバランスよく取り入れる事が大切です。
ビタミンAそのものは、レバーやウナギに豊富に含まれていて、β-カロテンは人参やカボチャ、ほうれん草などに含まれています。
ビオチン
「ビオチン」とは「ビタミンB7」の事で、糖質などの代謝を助けたり皮膚の炎症を抑える働きをします。
ビオチンが欠乏すると「脂漏性皮膚炎」、脱毛などが起こります。
脂漏性皮膚炎や脱毛と直接薄毛に関係するので是非とも摂取したいところですが、ビオチンは殆どの食品に含まれているので、そこまで意識して摂取する必要はありません。
しかし鶏卵などの卵白には、ビオチンの働きを阻害する働きを持つ「アビジン」という物が含まれているので注意が必要です。
卵白だけを使ったメレンゲや、卵白単体を大量に摂取すると、ビオチンが欠乏してしまう可能性があります。
通常は卵黄にビオチンが豊富に含まれている為、生卵を卵黄ごと摂取すると欠乏症になることはまずありません。
さらにアビジンは熱に弱いので、ゆで卵や目玉焼き、卵焼きなど火を通してしまえばアビジンの働きを抑制できます。
卵を良く食べる人は、熱を通してから食べることで効率よくビオチンを摂取することが出来ます。
ビオチンは「水溶性」といって、過剰に摂取した分は尿と一緒に体外に排出されるので過剰摂取による体調の変化も心配ありません。
勿論、だからと言って好きなだけ大量に食べて良い訳では無く「日常生活において過剰摂取の心配はいらない」という事に注意しましょう。
ビオチンはレバーや大豆製品、卵黄に多く含まれています。
ビタミンB2
「ビタミンB2」は別名「リボフラビン」とも呼ばれていて、皮膚や粘膜を正常に保つ働きがあり、健康な皮膚や髪、爪をつくるのに欠かせないビタミンです。
不足すると皮膚の乾燥や脂漏性皮膚炎など髪のトラブルに繋がりますが、ビタミンB2も殆どの食品に含まれているので、意識して取り入れる必要はありません。
水溶性で過剰に摂っても尿として排出されるので過剰摂取の心配はありませんが、一度に膨大な量を摂取した場合は極稀にかゆみやしびれが起こることがあります。
ビタミンB2はレバーや納豆、卵などに多く含まれています。
ビタミンB6
「ビタミンB6」は別名「ピリドキシン」とも呼ばれていて、たんぱく質の分解・合成、皮膚や粘膜の健康維持に必要なビタミンです。
ビタミンB6が不足すると皮膚炎を起こす可能性があります。
頭皮が炎症を起こすと抜け毛に繋がるので不足には十分な注意が必要ですが、ビタミンB6も殆どの食べ物に含まれているのでそこまで意識して摂取する必要はありません。
たんぱく質の分解や合成にかかわっているので、たんぱく質の摂取量が多い人はビタミンB6も多めに摂取する必要があります。
ビタミンB6も水溶性で、過剰分は尿として体外に排出されるので過剰摂取の心配はありません。
ビタミンB6はレバーやマグロ、カツオや鶏肉などに多く含まれています。
ビタミンE
ビタミンEは体内の酸化を防ぐ「抗酸作用」と、血管を丈夫にして血行を良くする働きがあります。
普通の食事をしていれば腸内の細菌によって供給されるのでそこまで意識して取り入れる必要はありません。
不足すると血行が悪くなり、頭皮と髪に十分な栄養が行き渡らなくなって薄毛の原因になります。
ビタミンEは脂溶性で、過剰摂取すると頭痛や吐き気が起こる可能性があるので注意が必要です。
ビタミンEは植物性の油や落花生や西洋カボチャなどに多く含まれています。
ビタミンは基本食べ物から摂る!
ビタミン不足を防ぐためにサプリメントを飲むのは良いですが、体に必要な栄養素はビタミンだけではありません。
ビタミンが豊富な食べ物は他の栄養も豊富に含んでいるので、可能な限り必要なビタミンは食べ物から摂取することが望ましいです。
「サプリメントを飲んでいるから大丈夫」と食事を適当にすると、今度は違う栄養が足りなくなってしまう可能性があります。
普段の食事に気を使って、足りない分だけサプリメントで補給するようにしましょう。
まずは日常生活に気を付ける!
今まで説明してきた通り、普通に生活していればビタミン不足が原因で薄毛になる可能性はかなり低いです。
AGAなどホルモンが関係している物を除くと、薄毛の原因の殆どは日常生活の乱れによって起こっています。
薄毛を治したいなら、まずは日常生活の乱れを正して健康的な毎日を送ることが大切です。
食生活の改善
ビタミンの大切さについて説明しましたが、他にも大切な栄養は沢山あります。
肉、野菜、果物、乳製品、豆、海藻、魚など様々な食べ物をバランスよく取り入れていれば、ビタミンが不足することは早々ありません。
1日3食きちんとバランスよく食べる事を意識して、健康的な髪の毛を手に入れましょう。
睡眠不足の解消
睡眠不足になると血行が悪くなり、頭皮や髪に栄養が上手く回らなくなってしまいます。
せっかく栄養を摂っても、渡らなければ意味がありません。
毎日質の高い睡眠を十分にとる事で、血行が良くなりストレスも軽減されます。
夜更かしや徹夜はなるべく避けて、髪の健康の為にしっかりと寝ましょう!
適度な運動
運動不足になると血行が悪くなったり、代謝が落ちて髪の毛が育ちにくくなります。
運動することで血行が良くなり代謝も上がるだけでなく、ストレスの発散にもつながります。
毎日10分や20分近所を散歩するだけでも良いです、自分ができる範囲で少しずつ運動をしましょう!
まとめ
ビタミンA、ビオチン、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンEが不足すると薄毛に繋がる可能性があります。
しかし、ビタミンだけではなくすべての栄養が体の健康を保っているので「ビタミンだけ摂っておけば良い!」という物でもありません。
また、体が健康で無ければ健康な髪は生えてきません。
まずは日常生活を見直し、不健康な生活から離れる事が大切です。